感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
財布にジャック
65
名作です!国名シリーズ3作品目ですが、今までの2作品よりずっとずっと良かったです。実は「ローマ帽子の謎」と「フランス白粉の謎」をだいぶ前に読んだ時、イマイチ乗り切れなったんですが、これを読んで残り7作品も全制覇しようかと心変わりしました。自分も探偵になった気分で、真剣に証拠や証言を慎重に読み進め、頑張って推理しようと努力はしましたが、論理的に理詰めに犯人を追っていく作中のクイーン父子に、置いてけぼりをくってしまい犯人全く解らず降参しました。次の「ギリシア棺の謎」でリベンジします!2011/11/11
中原れい
62
堪能しました!「養父は公平で寛容でした」と言い張った気持ちを考えてしまった今回でした。この、間柄がすぐわからないのは日本ではやりづらいネタでしょうね。最後まで!!ジューナの可愛さに心が慰められました。たぶんエラリーはもっと、だなあ^^順番狂いまくりですが、シャムとチャイナは記録ないけど近年読んでるんで次はスペインで!2022/07/22
優希
52
フーダニット、ハウダニット、ホワイダニットとミステリーの要素を堪能できました。シンプルなミステリーなのですが、全てが傑作と云えますね。2023/05/13
ごへいもち
26
なんかパッとしないなぁ。 なぜクィーンものが好きでないのかこの際考えてみました。階級意識や差別は 書かれた国や時代を考えると、しかたないのかもしれないが それでも警視など警察官僚が 病院のスタッフだったか市井の人だったか 自分より下と思われる人たちに対して 押しのけたり、言っていることを適当に聞き流したり というのがひっかかる。 これって訳のせい? 理屈っぽくてうんざりとも感じる これは著者が男性で私が女性だからか。(本が好き!登録のためコメントが冗長になっていますw。すみません 2011/11/26
夜間飛行
23
警察からの情報を逐一示すことによってフェアであろうと努めているが、それはストーリーの犠牲の上に成り立っているともいえる。例えば錬金術師めいた学者やら、ギャングに脅される遊冶郎やらといった、話の枝葉があまりぱっとしない。その代わり、クイーン警視を中心とした捜査陣の奮闘と、その前に立ち塞がる謎のせめぎ合いが延々とくり返され、堅苦しく感じた。最後のエラリーの論証も、病院の習慣に依拠している辺りやや不安定なのに、数学の証明みたいに言うから違和感がある。とはいえ、こうした論理パズルの面白さを教えてくれた貴重な一冊。2013/05/11