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創元推理文庫
Yの悲劇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 430p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488104023
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

行方不明を伝えられた富豪ヨーク・ハッターの死体が、ニューヨークの湾口に揚がった。死因は毒物死で、その後、病毒遺伝の一族のあいだに目をおおう惨劇がくり返される。名探偵ドルリー・レーンの推理では、ありえない人物が犯人なのだが……。バーナビイ・ロス名義で発表した4部作の中でも、周到な伏線と明晰な解明の論理が読者を魅了する古典的名作。

著者紹介
エラリー・クイーン
アメリカの作家。フレデリック・ダネイ(1905‐82)とマンフレッド・B・リー(1905‐71)の、いとこ同士による合同ペンネーム。1929年、出版社のコンテストに投じた長編『ローマ帽子の謎』でデビュー。同書を第一作とする〈国名シリーズ〉と、当初はバーナビー・ロス名義で発表されたドルリー・レーン四部作でミステリ界に不動の地位を得る。その後も作者と同名の名探偵が活躍する傑作をいくつも著し、ダネイは雑誌〈エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン〉で多数の作家を世に送り出したほか、ミステリ研究者、アンソロジストとしても功績を残した。「アメリカの推理小説そのもの」と評された、巨匠中の巨匠である。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aquamarine

86
学生時代以来の再読です。創元の字の小ささがこのシリーズを一気に再読できない大きな一つの理由ですが、読み始めると、犯人となぜそうだったのかという大まかなところは覚えていたのでするすると一気に読み進められました。再読になるとたくさんの引っ掛かる点が用意されているのがわかります。レーンの行動も痛々しいです。犯人の末路に関しては全く憶えていなかったので結末に愕然としました。読後感はともかくとして、いろいろな意味でこの作品が年を経ても評価されるのは納得です。2016/10/19

藤月はな(灯れ松明の火)

62
有栖川有栖氏の作品でちょっと紹介されていましたが長い間、「メジャーだから」という捻くれた理由で読まなかった作品を遂に読みました。高圧的で支配的な老婆がマンドリンによって殺害された。それを眼前で知ったのは聾唖で全盲の老婆の連れ子。容疑者は老婆の血を引いた精神的に粗暴、淫蕩などの性質を持つ子供たち。「なぜ、凶器にマンドリンが使われたのか」というのが解けた時は衝撃的でした。最後の問いかけに対するドリール・レーンの沈黙にぞっとしました。そしてこの作品で横溝氏の某作品や小栗虫太郎を思い出します。2012/12/26

GaGa

59
三十年ぶりぐらいの再読。古本屋で衝動買い。初めて読んだときは講談社文庫だったので翻訳者は違う(と思う)少し文体が固く感じた。しかし内容は割と荒っぽいエラリー・クィーンの作品にしては非常に描写が丁寧で古典的名作の称号は相応しい。まあ、このシリーズは「X」「Z」「最後の悲劇」はさしたる出来ではないので、興味を持たれた方はこれだけ読んでおけばいいかと。2010/10/31

ピッポ

52
【再読】久しぶりの再読。「悲劇四部作」の二作目にして、各種ベストテンで常に上位に輝く傑作です。クイーンには珍しい「館」ものでもあります。犯人を特定する手がかりの巧みな提示、見事な推理、論理の鮮やかさ、どれも一級品です。真相や犯人は意外であるものの、決して唐突ではなく、読者に対して非常にフェア。提示される証拠を基にじっくり考えれば真相にたどり着けるであろう絶妙なさじ加減がクイーンらしい。個人的にはXの方が好きですが、作品の持つテーマの深さも印象的な作品です。2016/03/14

がたやぴん

52
よーし!今回は、レーンと同じタイミング、同じような推理展開で看破。ほんとにフェアに情報が出ている。さすがに、アレがアソコにあるとは思わなかったけど。レーンの説明が長く感じる人が多いかも知れないが、単純な回答には検算は不可欠。別角度からの検証がないと不安であり、必要な下りだ。動機は、まぁ、さておき・・・って感じ。ただし、血脈に潜む謎が個人的には残り、爽快感が薄い。前作、Xの悲劇のほうが好きかも。2014/07/09

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