出版社内容情報
田舎町に住む小学6年生の拓人は、幼い時に神隠しに遭い、行方不明だった2ヶ月間の記憶を欠落している。そんな拓人の元に夏休み初日、バイオリンをもった弓月小夜子と名乗る、年上の見知らぬ少女が現われる。昔、時々拓人の家を訪れ、拓人の母と共に三人で過ごしたことがあるという。母の入院のため夏休みをひとりで過ごすことになった拓人と、小夜子(サヤ)の、夏休みが始まる。自分について語りたがらない謎めいたサヤと、どうしてもサヤを思い出せない拓人。なぜサヤを忘れている…? 《彩雲国物語》の著者が描く、渾身の書き下ろし長編。
内容説明
田舎町に住む小学六年生の拓人は、幼い頃に神隠しに遭い、その間の記憶を失っている。そんな拓人の前に、弓月小夜子と名乗る、年上の少女が現れた。以前、拓人の母とともに三人で暮らしていたことがあるというが、拓人はどうしても思いだせない。母の入院のため、小学生最後の夏休みを小夜子と過ごすことになった拓人。だが、サヤはなぜか自分のことを語ろうとしない。拓人の記憶に時折よぎるのは、降りしきる花びらと、深山で鳴りつづけるバイオリンの音、月が狂ったように輝く海―なぜ俺はサヤを忘れてる?“彩雲国物語”の著者が描く、やるせないほど切ない夏の物語。
著者等紹介
雪乃紗衣[ユキノサイ]
2002年、『彩雲国綺譚』で第1回ビーンズ小説賞の読者賞と奨励賞を受賞。翌年に同作を改題・改稿した『彩雲国物語はじまりの風は紅く』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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