創元クライム・クラブ<br> 朝霧

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創元クライム・クラブ
朝霧

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488012809
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

卒業論文を仕上げ、巣立ちの時を迎えた『私』。出版社の編集者として過ごす多忙な日々が、新たな人生模様を織りはじめる…“物語”の伏線に堪能するシリーズ第5作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Rie

29
シリーズ5作目。今回は大学卒業。就職後。年月が巡るのが早くて10代後半から20代前半の頃の一年が長くて濃かった時期がより輝かしくかつ懐かしい気持ちになった。濃く吸収する多く何かに打ち込める時期があるからこその成長でもあるのかな。落語の話が本当にうまく絡みあっている。そして友との語らいが色々な経験のひとつであって糧になっている。祖父の日記あたりは最近の作品である『いとま申して』を読み返したくなってしまった。シリーズ最新刊が楽しみ。2015/04/14

ぐうぐう

24
今月に17年ぶりの新作が刊行されるというので、シリーズ中唯一未読だった『朝霧』を読む。久しぶりにこのシリーズを読んでみると、落語という存在が実に効果的に物語を貫いているのがわかる。同じ落語でも、噺家のちょっとした演じ方の違いで、ガラリと噺の印象が変わってしまう。そこに別の解釈が生まれるのだ。その方法論は、このシリーズで描かれる日常のミステリと、そのまんま直結している。それでいて、理詰めだけでないところが、奥深い。円紫は言う。「リアリズムが万能というわけではありませんからね」と。(つづく)2015/03/12

星落秋風五丈原

19
「円紫さんと私」シリーズ第5作。高野文子装丁。卒業論文を仕上げ、巣立ちの時を迎えた『私』。出版社の編集者として過ごす多忙な日々が、新たな人生模様を織りはじめる。「山眠る」では、卒論提出から卒業までの間に知った、小学校の校長先生が停年間際に本屋で行ったある謎、「走り来るもの」では、就職したみさき書房での仕事で出会った人が書いたリドル・ストーリーの謎、そして「朝霧」は、祖父の日記にみつけた判じ物の謎が描かれています。1998/05/07

ひめありす@灯れ松明の火

17
高校生だった主人公がいまや新人とはいえ社会人。円紫師匠とのつながりは薄くなっちゃったけど作品を包む温かな雰囲気は変わらなくて良かった。2010/02/26

そうたそ

15
★★☆☆☆ シリーズ五作目。前作を読んだ時には、これまでの作品ではミステリの添え物であった文学的蘊蓄が、話のメインとなっているようだと思ったが、その傾向は五作目における本作品でも受け継がれているよう。というか、今後もずっとそうなんだろうな、と思ってしまう。内容はやはりなかなか難しく、興味のある人でないと楽しめないのでは、と思ってしまう。それでもやはり、私と円紫師匠との関係が微笑ましくて、つい読んでしまうんだけれど。2020/06/29

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