• ポイントキャンペーン

夏の沈黙

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 304p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784488010454
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

テレビのドキュメンタリー制作者のキャサリン。彼女は順風満帆の生活を送っていた。手がけた番組が賞を獲得、夫は優しく、出来がいいとはいえない息子も就職して独立している。だが、引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた瞬間、彼女の人生は暗転した。主人公は自分自身だ。しかもその本は、20年間隠してきた秘密を暴こうとしている! 刊行前に世界25か国で出版決定。今年最大の新人による、一気読み必至の驚異のデビュー作。解説=三橋暁

内容説明

テレビドキュメンタリー制作者のキャサリン。49歳の彼女は順風満帆の生活を送っていた。手がけたドキュメンタリー番組が賞を獲得、夫は優しく、出来がいいとはいえない息子も就職して独立している。だが、引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた瞬間、彼女の人生は暗転した。そこに登場するのは自分自身だ。しかもその本は、20年にわたって隠してきた、あの夏の秘密を暴こうとしている!圧倒的なリーダビリティ、巧緻きわまりない伏線、予測不能の展開。発売を前に25か国で発売が決定した、大型新人の驚異のデビューミステリ!

著者等紹介

ナイト,ルネ[ナイト,ルネ] [Knight,Ren´ee]
英国BBCで美術ドキュメンタリー番組のディレクターを担当したのち、著作活動に転向。テレビ番組や映画の台本を手がける。2013年4月、大手出版社の小説創作コースを卒業。在籍中に執筆を始めた『夏の沈黙』の出版権をめぐって、熾烈なオークション合戦が勃発し、未執筆の2冊目とともに破格の高値で落札される。同時に世界規模の注目を集め、本国での発売を前に瞬く間に25か国での発売が決定。考えられる限り最高のデビューを果たすことになった大型新人である

古賀弥生[コガヤヨイ]
英米文学翻訳家。東京女子大学文理学部英米文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

🐾Yoko Omoto🐾

143
ある日自宅に届けられた一冊の小説が発端となり、主人公が隠し通してきたある夏の出来事が徐々に明らかになっていく。ミステリとしてはサイコサスペンスの要素を孕みながら、夫婦の在り方や真の信頼とは何か、親が持つ子供への幻想や執着が生む悲劇などが二組の家族を通してリアルに描かれている。前半はとにかく核となる過去の出来事を「あの事」と称して伏せた描写にモヤモヤがつのるが、そのもどかしさを払拭する後半のスピード感と真実の鮮やかな反転は実に見事。主人公への共感度も前半と後半で大きく変わり、特にラストシーンは胸を打たれた。2015/06/14

紅はこべ

74
訳題の沈黙という言葉の意味は重い。キャサリンの沈黙という選択は、愛する者を最終的に守ったのか、傷つけたのか。息子を守ることを最優先にした二人の母。妻を愛していると思い込みながら、結局誤解していたという現実に直面せざるを得なくなった二人の夫。現実を受け止める勇気を持っていたスティーヴンの方が、一見いい人に見えるロバートより誠実だろう。結局キャサリンを救ってくれたのはスティーヴンだった。だからこそスティーヴンの最後の選択が悲しい。2015/07/31

aquamarine

73
引っ越し後、荷物の中に見覚えのない本が一冊。読み始めたら中身は自分自身のことが書かれていた…その恐怖に怯えながらも対峙する彼女と、2年前のある男性の視点との交互で物語は始まります。なかなか明らかにならない過去の事件。すでに亡くなってしまった者の思いものせて「圧倒的リーダビリティ」に嘘はなく、一気に読まされてしまいました。最初から最後まで、男と女の強さの違い、父親と母親の思いの違いを痛切に感じずにはいられません。全てが終わった後の彼女の決意もわかる気がし、ラストシーンではさらに母親として胸を抉られました。2015/06/21

yumiko

66
もし読んでいた小説に、自分自身と思われる姿が描かれていたらどうだろう?それも誰も知らないはずの消し去りたい過去の姿だとしたら…?吸引力のある謎に、冒頭からガッチリと掴まれる。ジリジリと焦燥感を掻き立てる時系列や主体の交錯。最後まで主人公と同じような不安感に包まれながら読み進んだ。想像の世界以上に真相は苦い。感想における賛否は、彼女の経験をどう捉えるかなのだと思う。私は彼女の苦悩と、ある男性の決断に同情せずにはいられなかった。愛がキーワードになる作品が多い翻訳ミステリー。この一冊もそう言えるかもしれない。2015/11/03

のぶ

55
この本の感想を書くのは難しい。ネタバレを許すと言われても書けない。単に内容が理解できていないだけだ、と言われればそうかもしれないが、個人的には結構楽しんで読んだ。かみ合わない2枚の歯車の間で、もて遊ばれているような不思議な感覚を受けた。解説に類する作品が何冊か挙げられていてたが、どれともやっぱりちょっと違う。感想になっていない感想だけど、一風変わった感覚のミステリーを楽しみたい方には良いかも。2015/09/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9687602
  • ご注意事項