内容説明
日本で最初の昆虫館建設から現在にいたるまで常にその中心に立つてきた著者が、自身の記憶を織り交ぜながら社会的・文化的側面からその歴史を振り返る。
目次
1章 明治にできた水族館と昆虫館
2章 昆虫館のあゆみ 戦前と戦後
3章 昆虫の生態を撮る撮影場 幻の名画「小さきものの世界」
4章 動物の餌としてバッタをふやせないか
5章 多摩動物公園に昆虫園を創る
6章 月刊誌「インセクタリウム」の創刊
7章 ホタルへの挑戦と夜の皇居
8章 現代の昆虫園とその在り方
もう一人の私―自己紹介にかえて
著者等紹介
矢島稔[ヤジマミノル]
1930年東京生まれ。昆虫学者。東京学芸大学卒業後、1957年に豊島園昆虫館を創設。上野動物園水族館館長、多摩動物公園園長、財団法人東京動物園協会理事長などを歴任。現在、群馬県立ぐんま昆虫の森園長、日本鳥類保護連盟会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アナーキー靴下
9
多摩動物公園の昆虫館創設に携わった著者が、明治からの日本の昆虫館を振り返る本。年代や具体的なエピソードが随所に記されているものの、どちらかと言えば昆虫館を通して、著者が感じてきた思いが込められているように感じた。波乱万丈な人生を歩んだ著者の話は、人間がまるごと詰まっているようであり、カテゴライズして受け止められない重みがある。ちなみに私は生態展示と資料展示の両方ある多摩動物公園の昆虫館が好き(なので本書を読んでみた)。生きた昆虫を見て親しみ、資料室で驚くような昆虫の仕組みを垣間見れるのは本当に楽しい。2020/09/20
こまさん
1
昆虫館を博物館学的にどう位置付けていくか考えるきっかけになった。なにかモノにしたい。2018/08/24
kozawa
0
日本初の昆虫館の歴史中心に色々と。興味深く読みました。2012/06/16