出版社内容情報
海洋生物資源の個体数変動に関わる要因を緻密なフィールドワークと最新の電子技術を駆使して解明する
内容説明
海洋生命系の変動は人類に何をもたらすか?自然変動する海の生物資源の生態を理解し、資源再生産の場である海洋環境保全、それぞれの種の生態にあった資源の利用方法を考える、現代海洋生命科学の集大成。自然変動する海洋生物資源との共存の道をさぐる。
目次
自然変動する生物資源
第1部 多様な生態(ウミガメ類の回遊生態;マグロ類の遊泳と回遊;中・深層性魚類の初期生態;ハダカイワシ科魚類の生活史;仔稚魚の行動特性と生き残り;異体類の変態;ウナギ属魚類の多様性;ウナギの接岸回遊メカニズム;レプトセファルスの分布特性と多様性)
第2部 自然変動のしくみ(カタクチイワシの資源量変動機構;ニシン科魚類の生態と加入量変動;海洋・気候のレジームシフトと資源変動;仔魚の輸送と加入量変動;肉食性プランクトンの役割;異体類の加入量変動;アワビ類の生態と加入量変動;海産魚類の生活史戦略と個体数変動)
第3部 人為改変と管理・保全(有害化学物質による海洋汚染;沿岸域の有害化学物質汚染;有機スズ化合物の挙動と生物影響;大変動する生物資源の管理;鯨類の個体数調査と保全;資源管理と保全の両立を探る)
著者等紹介
渡辺良朗[ワタナベヨシロウ]
1952年生。北海道大学大学院水産学研究科博士課程修了。博士(水産学)。東京大学海洋研究所、教授。専門は海洋生物資源学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。