内容説明
水生昆虫が水質指標などの道具として使いやすいだけでなく、生物学の対象としても興味深い材料だということは、研究会の場ではすでに広く認識されている。本書を企画した動機は、水生昆虫の生物学としてのおもしろさをさらに広く知ってもらいたいというのが、まずは第一である。
目次
「すみわけ」論再考(谷田一三)
わが国の水生昆虫研究史―水生昆虫学への反省(川合禎次)
モンカゲロウ属の羽化・繁殖様式と流程分布(竹門康弘)
マダラカゲロウ―系統的分化と小生息場所の分割利用(石綿進一)
コカゲロウ―分類学的種群と生態分布(小林紀雄)
大型カワゲラ類4種の幼虫の生態的分化(磯辺ゆう)
カクツツトビケラ類―造巣習性と生息場所をめぐる比較生態(伊藤富子)
ホタルトビケラ属―生活史と分布(野崎隆夫)
コエグリトビケラの種分化と地理的分布(西本浩之)
シマトビケラ属幼虫の生態―営巣位置の「すみわけ」をめぐって(谷田一三)
シマトビケラ科幼虫の生態的分化(総説)(A・ロシター)
共存域におけるヒゲナガカワトビケラ属2種の生活環(青谷晃吉・横山宣雄)
ミズメイガの生活史と分布(吉安 裕)
すみわけ論の展開と進化論争(柴谷篤弘)
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