内容説明
本書で取り扱う「コケ」は、教科書でいうゼニゴケやスギゴケの仲間の、コケ植物とよばれるものでコケ類または蘚苔類ともいう。日本にはコケ植物が約2500種あるといわれている。種類の数や西日本の暖い地方にゆくにしたがって多くなっているが、東北地方や北海道にも多くの種類がみられる。日本に知られている全部の種類を本書で取り上げるのは困難であるので、(1)身近によくみられるもの、(2)生態的に面白いもの、(3)地域をある程度特徴づけるもの、などの基準で選びだした180種を示してある。また、これらの種類にごく近似のものもいくつか説明文の中で区別点を示してある。