出版社内容情報
火付盗賊改方長官・長谷川平蔵。いまの警視庁捜査一課長を務めた『鬼平犯科帳』のヒーローは怖くて、やさしくて、やはり怖かった。茶屋の娘は庶民も会える江戸のAKB48、「文化の大火」で被災者を保護した「御救小屋」は日本初の仮設住宅など。新聞記者の目を通して鬼平を追えば浮かび上がる、いまと変わらぬ江戸の姿。
毎日新聞人気連載「鬼平を歩く」の書籍化!
古地図片手に歩けば見える、江戸もいまも変わらない社会のシステムと、人の情。
内容説明
小説の世界と、史実の江戸と、21世紀東京―。フィクションとノンフィクションのはざまを時空を越えて歩いた。大切なのは古地図と、豊かな想像力。そうすると、きっと見えてくる。いまにつながる社会の仕組みと、いまも変わらぬ人の情。
目次
怖くて、やさしくて、やはり怖いお人―清水門外の役宅(千代田区九段南1)
時報に名残 「時の鐘」の知恵―長谷川邸と「時の鐘」(墨田区緑4)
半グレ旗本が跋扈 武士のニュータウン―本所・桜屋敷(墨田区横川1)
兎汁に、軍鶏鍋 食欲そそる鬼平グルメ―軍鶏鍋屋「五鉄」(墨田区緑1)
名産品も生んだエリート同心たちの副業―四谷の組屋敷(新宿区四谷坂町)
茶屋の娘は“会いに行けるアイドル”―谷中・いろは茶屋(台東区谷中6・7)
妻よりは 妾の多し 門涼み―別荘地・根岸の里(台東区根岸)
江戸のセクショナリズム!?火盗改方v.s町奉行所―八丁堀の組屋敷(中央区八丁堀)
いまは卵、江戸の物価の優等生は?―枕橋「さなだや」(墨田区向島1)
はやる気持ち、吉原へ急いだ水上タクシー―山谷堀・今戸橋(台東区浅草7)〔ほか〕
著者等紹介
小松健一[コマツケンイチ]
毎日新聞統合デジタル取材センター局次長委員。1958年、大阪市生まれ。大阪市立大商学部卒、神戸大大学院(経営学研究科)修了後、毎日新聞社入社。松山支局、大阪社会部、東京社会部を経てバンコク支局長、夕刊編集部長、北米総局長(ワシントンDC駐在)、編集編成局編集委員などを歴任。歌舞伎町の裏社会ルポなどの街ネタから政治家・官僚汚職、地下鉄サリン事件など一連のオウム真理教事件、旧ユーゴスラビア内戦やアフガン戦争などを取材した。毎日新聞旅行の古地図散歩ツアーの案内人を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。