内容説明
話が通じるための基礎のキソから懇切丁寧にお教えします。進研ゼミの小論文メソッドを開発し、考える力、書く力の育成に尽力してきた著者がおくる、究極のコミュニケーション技術。
目次
第1章 コミュニケーションのゴールとは?(通じ合えない痛み;自分のメディア力を高める ほか)
第2章 人を「説得」する技術(論理で通じ合う大原則とは?;考える方法を習ったことがありますか? ほか)
第3章 正論を言うとなぜ孤立するのか?(関係の中で変わる意味;正論はなぜ人を動かさないのか? ほか)
第4章 共感の方法(情報は配列が命;共感を入り口にする ほか)
第5章 信頼の条件(言葉が通じなくなるとき;はじめての人に自分をどう説明するか? ほか)
著者等紹介
山田ズーニー[ヤマダズーニー]
1984年ベネッセコーポレーション入社後、進研ゼミ小論文編集長として、高校生の考える力・書く力の育成に尽力する。1995年、進研ゼミ小論文オリジナルメゾットの開発を担当。2000年独立。対象を中高生、大学生、教師、社会人へと広げ、講演、執筆活動、講義、教材開発、総合的学習時間等の授業企画などを通して、小論文の枠組に留まらない思考力・文章表現力・コミュニケーション力の教育に取り組んでいる
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hk
18
私淑しているズーニー姐さんの初期作品。英国債の逆売りでひと山当てたロスチャイルドネーサンよりも遥かに偉大な人物である。 さて本書を拝読し改めてオイラは出来の悪い弟子だと痛感。というのも本書の根幹をなす「すべての主張には必ず論点(≒テーマ≒問いかけ≒大前提)が隠されている。この論点を見失わないようにすることがコミュニケーションの要諦だ」という戒めをすっかり失念していたからだ。主張・根拠・例示という下部構造にばかり目が行き、上部構造たる「論点」がぞんざいになっていた。本書を基本に立ち返るいいきっかけにしたい。2019/04/24
スパイク
13
著者がどうしても伝えたいことがあって、それなりに技術がともなえば、伝わりますよね。同じことを言っているのに、言っている人によって受け取り側の反応は違う。「宇宙人とコンタクト」の記事が、日経新聞に載っているか、東京スポに載っているかでは、信ぴょう性が違う!という、あたりまえのことが書かれているが、なぜあたりまえなのかよく考えられている。結論から言うと「信頼」されているかどうかなんだけど、その信頼をどうやって勝ち取るかが具体的に書かれていて参考になった。2014/07/20
おはる
7
この手のハウツー本は意地でも読むまいと決めていた。だが、自分のいささか見るに堪えない現状を打破するには読んでおいても損はないだろうと思い手に取ったのが本書。「自分のメディア力、相手への理解力を高める」「自分の意志を明確にし、根拠を説明する」「自分の想いに嘘をつかない」―これらの基礎を踏まえて「相手とどう通じ合うのか?」を平易な文章で学ぶことができる。だが、これさえ読めば明日から私もあなたも会話上手に!…なんてことはなくて、結局のところ読んでからどう考えどう行動していくのか、何よりそれが重要なのだろうなあ。2010/07/06
tomatobook
6
論理的で明朗で理解しやすい内容。特に第5章が良い。意見となぜのシンプルな形。これは好み・背景・考え方が違う人々がひしめく中で、対等なコミュニケーションをする原則だ。短時間で深い信頼関係を築くのは相手への理解力だ。相手の言っていることをはずさず理解する。2023/01/12
ノリピー大尉
6
分かりやすい伝えかた以前に、相手との信頼関係の構築がある。 相手を尊重して話を聞き、意図を理解し、感情を洞察していれば、話の内容に賛同できなくても信頼は残る。 同じ内容でも話し手の信用によって相手の受け取りかたが違ってくるが、これがメディア力。 聞くスキルを高めてメディア力を高めたい。2014/02/18