内容説明
時代のネガフィルムとしての裸体イメージ、欲望のメディアとしての衣裳を手掛かりにベルメール、アウターブリッジ、クロソウスキーらの作品を論じつつ20世紀の夜にざわめく〈いまだ知られざる身体〉の可能性を展望する。
目次
拘束のモルフォロジー―打つ身体、打たれる身体
金属と色彩のエロス―ポウル・アウターブリッジの世界
踊る脚の奇跡―ピエール・モリニエのプライヴェート・フィルム
聖なる欲動―ピエール・クロソウスキーの世界
匿名の肉体、匿名の空間
鏡の性のバロック―イリナ・イオネスコの世界
愛の衣裳
裸体と衣裳―衣裳からメディアへ
身体映像の澱―フランシス・ピカビアの肉体絵画
現実という衣裳、身体というモード