「色のふしぎ」と不思議な社会―2020年代の「色覚」原論

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「色のふしぎ」と不思議な社会―2020年代の「色覚」原論

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  • サイズ 46判/ページ数 360p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480860910
  • NDC分類 491.374
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「正常/異常」に線引きする色覚検査が復活したのはなぜ? この問いを出発点に眼科医、研究者などを取材。先端科学の色覚観に迫った比類なきノンフィクション!

内容説明

「!」の連続。「色の見え方」の先端科学から見えてきた、驚きの世界。前世紀の「色覚」観が私たちにもたらす、いくつかの問題。科学作家が多数の取材・調査をへてたどり着いた、まったく新しい地平。「色」に関心のあるすべての人、必読のノンフィクション!

目次

先天色覚異常ってなんだろう
第1部 “今”を知り、古きを温ねる(21世紀の眼科のリアリティ;20世紀の当事者と社会のリアリティ)
第2部 21世紀の色覚のサイエンス(色覚の進化と遺伝;目に入った光が色になるまで)
第3部 色覚の医学と科学をめぐって(多様な、そして、連続したもの;誰が誰をあぶり出すのか―色覚スクリーニングをめぐって)
残響を鎮める、新しい物語を始める
補遺 ヒトの4割は「隠れ色覚異常」という話

著者等紹介

川端裕人[カワバタヒロト]
1964年兵庫県生まれ。千葉県育ち。文筆家。東京大学教養学部卒業。ノンフィクションの著作として、科学ジャーナリスト賞、講談社科学出版賞を受賞した『我々はなぜ我々だけなのか』(講談社ブルーバックス)のほか、小説がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

107
著者と同じ年なので、学校での色覚の検査を覚えている。日本で優生思想が広がったのはむしろ戦後で、教科書で色覚は遺伝病の一つだった。1970年代色盲を劣性遺伝とし苦しめられていた人々がいた。優生保護法は1996年まで現役だった。2004年学校での色覚検査が廃止されたが、今度は就職の際に自分が色盲だと初めて知り採用されないケースが相次ぎ、日本眼科学会の推挙で2014年色覚検査が復活した。そもそもヒトの4割がなんらかの色覚異常を持ち、誰もが違った色の世界で生きている。それを知るだけで読んだ価値があった。2021/03/17

アキ

106
再読にて「色覚は、連続しており、多様であり、広い分布がある」という21世紀の回答に、多様性の時代・ゲノム時代の練習問題だという著者の主張がより良く理解できた。20世紀に眼科医が中心となり、色盲は遺伝病とした優生思想から、異常を見出す立場の医療が社会を巻き込んで学校でのスクリーニングを行ってきた。色覚において軽微な変異3色型も含めると約40%もの多様性があり、進化の過程で遺伝子上にL、Mオプシン遺伝子は近接しており交差しやすく、2017年日本遺伝学会が色覚異常は多様性とアナウンスを行った。そもそも光に色は→2022/07/11

よしたけ

40
色覚異常のメカニズムと社会の問題点に切り込む。私自身が色盲のため手に取った。自分は小学校の検査で色盲を自覚したが大きな不自由なく生きてきた中、00年初頭から義務教育の色覚検査が一時期取り止められていたこと、他方で過去には酷い差別があったことに驚き。黒板に赤チョークは見にくい等の色盲あるあるに親近感覚えつつ、色盲メカニズムや類型を知れて有意義であった。筆者の、色盲は異常でなく多様性の一つでこれを受け入れる社会環境整備を、との訴えは最もだが、職業選択の不自由等が残る中、どこまで受容性が高まるか期待したい。2021/05/07

yutaro13

38
色覚異常の問題に鋭く切り込む好著。同じ目でも「屈折異常(近視)」と「色覚異常」とでは後者の異常性が際立つように思えるなら一読を。実は遺伝学・進化学の観点からは正常と異常の間に線引きはできず、人口の4割が「軽微な色覚異常」とのこと。隣の人とは見えている世界が違うということだ。昔私も学校で受けた色覚検査は単に「検査表が読めない」人をスクリーニングするにすぎない。2004年に廃止された色覚検査の復活について、著者の主張は手厳しい。色覚臨床の現場にも「色覚の多様性・連続性」の視点が取り入れられることを願う。2021/04/16

たまきら

36
読み友さんの感想を読んで。川端さんの新刊は、色覚異常と社会への適応について書かれていて、正直目からうろこ、です。映画「リトル・ミス・サンシャイン」でお兄ちゃんを絶望に陥れる色覚検査。映像の仕事をしているときに色弱のクライアントがいて、テロップの色を細かく打ち合わせました。就職できない職業もある中、色覚のとらえ方を多様に解釈し、サポートできる環境を作る、というアイデアには共感しました。人の脳にもカラーバーが応用できたらいいんですけどねえ。2022/11/06

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