内容説明
ヒト・ゲノム・シークエンスが解読され、脳研究は近年飛躍的な進展を遂げている。「人間とはなにか」。現代科学の成果が、根源的な問いに肉迫する。ではならば、われわれは、人間について、いったいなにを知っているというのか―「唯脳論」以来の思索を凝縮、養老ヒト学のひとつの到達点を示す待望の本格論考。
目次
第1章 人間科学とはなにか
第2章 ヒトの情報世界
第3章 世界は二つ
第4章 差異と同一性
第5章 生物学と情報
第6章 都市とはなにか
第7章 人とはなにか
第8章 シンボルと共通了解
第9章 自己と排除
第10章 ヒト身体の進化
第11章 男と女
著者等紹介
養老孟司[ヨウロウタケシ]
1937年神奈川県鎌倉市生まれ。62年東京大学医学部卒。1年間のインターンを経て、解剖学教室に入り、以後解剖学専攻。医学博士。81年東京大学医学部教授。95年退官。現在、東京大学名誉教授、北里大学教授
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感想・レビュー
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パスティル
7
バカの壁で有名な著者の本。自らを知れで始まり性差を論じる意味で終わっている。人とはなにかについて考えさせられた。かなり哲学的内容で、慣れていないと難しく感じる本でした。2014/08/09
ハチ
5
脳⇄言語、細胞⇄遺伝子。システム。情報。養老さんの問いの立て方と議論の進め方は本当に勉強になるなあ。私的とは近年では悪い意味に扱われる場面があるが、真の知性を豪速球でなげこんでくるのが伝わります。2018/10/24
Hiroki Hatano
2
人間とは何か?について科学しようとした本。「情報」という視点で科学と人間を結びつけようと試みているが、科学というには哲学書っぽく、哲学書とよぶには科学っぽい記述が多かった。正直、何なのか理解できなかった。2014/05/16
ニョンブーチョッパー
1
◎2003/11/26
☮maoxin☮
1
この著者の本はいつもながら、考えさせられる。文章のリズムがいいので、読みやすいのも特徴。2013/10/07