内容説明
多発する少年犯罪の根源は何か!人間はなぜ悪を行なうかを生物学の観点から自然界全体を視野に入れて鋭く解き明かす。待望のワトソン・ワールド最新作。
目次
わが親指の疼きによれば…
第1部 ダーク・ネイチャー―暗い自然(善であること―悪の生態学;ルールをやぶること―悪の算術)
第2部 ヒューマン・ネイチャー―人間の本性(悪であること―悪の比較行動学;人の行なう悪―悪の人類学;罪の報酬―悪の心理学)
第3部 イーヴル・ネイチャー―邪悪な本性(カインの刻印―悪の身元)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
1
ふむ2021/12/10
Hirotaka Nishimiya
1
これは面白かった。悪とは何かを考える際に哲学からではなく生物学的に紐解いていく。基本的に利己的な遺伝子の立場を取り、それによって利他的行動=善とみなされがちな行動も、利己的行動=悪とみながれがち、も説明できると。猿などの子殺しの話や、少年による幼児の殺人事件、また性行動に対する男女の違いなど、ショッキングな内容ばかり多様な例と含蓄で一気に読んでしまった。締めくくりも有名なアイヒマン実験やアウシュビッツの看守の話から、悪とは特別なものでなく普通のものであるという、目を背けたくなる結論で素晴らしかった。2018/10/04
まほ
1
科学啓蒙本なのに、読み終わってから「よし、明日から知性ある人間として、良く生きよう!」と思わされる影響力があった。教養得たー!って感じの読後感で満足度がすごく高い。 内容は、悪いことをするのは人間だけなのか?それとも、自然の全てが遺伝子の戦略として悪いことをしてしまうのか?を解き明かしていくというもの。 私たちは、自身が「遺伝子の乗り物」なのだと認識できるほど進化した今、利己的な遺伝子の命令にどう逆らっていけばいいのか。その「戦いの指針」を共有される。人間全員読んで欲しい。2017/04/01
カネコ
0
◎2012/04/05
shiaruvy
0
コメント予定 [2000.11.22 初版]