内容説明
有限な人間の条件を超出し、同時にそのことの不可能を告知するような精神的態度、それこそが「唯物論」であり「ヒューモア」である。宙吊られた緊張に貫かれた近年の主要論文を収める最新評論集。
目次
個体の地位
交通空間についてのノート
一つの精神、二つの十九世紀
エクリチュールとナショナリズム
非デカルト的コギト
フーコーと日本
ヒューモアとしての唯物論
ライプニッツ症候群―吉本隆明と西田幾多郎
中野重治と転向
伊藤仁斎論
テクストとしての聖書
柳田国男論
『意味の変容』論
日本植民地主義の起源