出版社内容情報
最もむずかしいのは、リサーチをはじめる前の段階だ。スタンフォード大教授らが18年かけて磨きあげた、「きみの問い」が見つかるリサーチの極意。読書猿氏推薦!
内容説明
スタンフォード大とUBCの教授が18年かけて磨き上げたリサーチの極意。
目次
第1部 自分中心の研究者になる(問いとは?;きみの問題は?;成功するプロジェクトを設計する)
第2部 自分の枠を超える(きみの“問題集団”の見つけかた;“分野”の歩きかた;はじめかた)
著者等紹介
マラニー,トーマス・S.[マラニー,トーマスS.] [Mullaney,Thomas S.]
スタンフォード大学歴史学科教授。コロンビア大学で博士号を取得。専門は中国史。その研究はBBCや、L.A.Times、『アトランティック』などで取り上げられ、Google、Microsoft、Adobeなどで招待講演も行っている
レア,クリストファー[レア,クリストファー] [Rea,Christopher]
ブリティッシュ・コロンビア大学アジア研究学科教授。コロンビア大学で博士号を取得。専門は近代中国文学
安原和見[ヤスハラカズミ]
翻訳家。東京大学文学部西洋史学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
12
図書館本。『独学大全』の著者のポストで知り、興味を惹かれた本。<最もむずかしいのは、研究に着手する前の段階なのだ。どんな問いを立てたいのか、どんな問題を解決したいのかまだわからない、その段階がいちばんむずかしいのに、そのことを私たちは忘れていた>研究方法論を学部学生に指導することになった著者は、自分たちがたてた計画が上手くいかず、研究の進め方ではなく、なにを研究したいかを見極める方法を教えるべきだと気づき、 この本が生まれたようです(続く2024/04/06
Humbaba
5
問題を解くことよりも、何が問題であるかを考える方がよほど重要である。そして、その問題は自分にとって本当に考える意味のある問題であることをよく確認する必要がある。人は容易に人をだますし、そのだます対象は自分自身も含まれている。社会規範や周囲の見方によって、ついそれらに迎合する方向に流れてしまいがちだが、そうやって捻じ曲げられたリサーチは自分にとっては意義がなく、うまく進んでいかない。2023/11/25
茶々丸
5
“研究の進め方”ではなく、“自分が何を研究したいのか”を見極める方法について。 「自分中心的研究」というのがキーワードで、誰(にとって)よりもまず自分にとってそれが重要な問題でなくてはならない。ちょっとした好奇心や思いつき、第三者から割り当てられた仕事などを研究の焦点に据えてはならない、というのだが企業に属してるとなかなかそうもいかないのが現実。 「専門用語、仲間言葉を削除し、分野外の人々に通じる言葉で分かるように・・・」というのは全く同感。研究でなくても、営業系でも大いに当てはまると思う。2023/10/13
こいワい
3
わかりやすい部分も多く。参考にできる部分も。2024/04/02
Koki Miyachi
3
主に学術論文に取り組むときのリサーチを始めるにあたって、「自分の問い」をいかに見つけて、育てて、伝えるか。この導きにフォーカスした本。自分にも覚えがあるが、論文に取り組むときの根源的な問いhなかなか見つからないもの。豊富な経験をもとに丁寧に解説されて、演習の手引きもついている。学生の頃の論文を書くときに出会いたかったなと思う一方で、起業したり業務上の課題を解決する場合にも参考にしても良さそう。2024/01/30