出版社内容情報
戦況が切迫する東北の小都市。燈籠流しの季節に交錯する、ふたつの透明な魂。つらい時代に揺曳する青春の心情を捉えた幻の長篇小説。初の単行本化。
内容説明
戦況が切迫する東北の小都市。燈篭流しの季節に交差するふたつの透明な魂の明滅。瑞々しい青春の心情を捉えた佳編。幻の長編小説、四半世紀を経て、初の単行本化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わい
1
続きが読みたい。解説にあるように、これは未完だと思う。2020/10/26
あさねぼう
0
主人公の耕三が若かった戦争中に、近所に住む満里亜という女性との出会いと交流を描いた作品です。第1章では耕三は中年になっていますが、第2章以降は戦争中の思い出話となっています。満里亜と仲は次第に深まっていくのですが、女性が自分の部屋を訪ねて来るというのは、いつの時代も何と羨ましいものでしょうか。戦争中ですので大っぴらに交際できず、有名人でも無いのにコソコソ会わねばならない2人に同情致しました。私も女性とはさみ将棋をやってみたいものです。満里亜が最終的にどうなったのか書かれていませんので、そこは少し不満です。2017/10/21