内容説明
義理の兄妹でありながら長い恋人同士の多磨美と敏雄。倦怠しつつも依存する二人に甦る過去。業の深さが日常になった関係を印象深いラストと凝縮した描写でつづる表題作に好評連載の『二十年の電話』を併せて収録。
著者等紹介
小川内初枝［オガワウチハツエ］
１９６６年、大阪府生まれ。大阪府立大阪女子大学学芸学部国文学科卒業。広告・出版会社をはじめとして数度勤め先を変えながら小説を執筆。２００２年、「緊縛」で第十八回太宰治賞受賞
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感想・レビュー
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チェス
4
思ったより読みやすかった。一気に読めた、 図書館本。2019/05/05
神尾＠図書館でバイト中
2
居心地の悪さ、おさまりの悪さ、けれどどこかへ逃げるわけでもなくずるずるとその環境を甘受する。主人公のそのどうしようもなさはううん、なんだかなあと思えたのだけれど、問題は男性陣の生理的に嫌悪させる感じ。ここまでいけすかないきもちわるい男の人たちに久しぶりに触れたような気がする。とくに「けもの道」の兄。ずるいよ。2013/10/16
1
★☆☆☆☆ 男にずるずると執着してしまう女の話。出てくる男共はろくでなししかいない。「けもの道」は最初から異性として意識していた義理の兄妹を中心に家庭がどう崩壊していったかが綴られる。義父、義兄共に小学生だった主人公に欲情していたのは生理的に無理、嫌悪感しか生まれない。「二十年の電話」は母の恋人とずるずる性交を重ねる娘の話。今後が地味に気になる終わりだった2012/02/24
谷崎潤子
1
くらい。うしろくらい？ じっとりとして、居心地の悪さに苦しんでいる私にはちょうどいい温度と湿度のそんなお話。 血の繋がっていない近親相姦とか 母親の心情的恋人と性交する娘の話とか。 あらすじは相変わらず過激だけど、 じっとりと、主人公たちのいごこちの悪さが、いい。2011/05/17
楓
0
二十年の電話の方は最後にはお母さんが嬉しそうな感じに思えたのでよかった。その後のことは、わたしには関係のないことなのでどうなろうと知ったことではない。だけど、なんだかんだと三人でうまくやっていくのではないだろかと思った。2017/06/23
