出版社内容情報
チキンラーメンの発明が48歳のとき。挑戦するのに遅すぎるということはない。「常識」にとらわれず、食を通して人々の幸せを追い続けた男の物語。解説 藤原和博
内容説明
転んでもただでは起きるな!そこら辺の土でもつかんで来い!絶対に諦めない男の波瀾万丈の物語。
目次
序章 なぜ「魔法のラーメン」と呼ばれるのか
第1章 逆境が生んだ、世界初のインスタントめん「チキンラーメン」
第2章 百福を育んだ台湾時代―〇歳~二十二歳
第3章 「当たって砕けろ」で道を拓く―二十三歳~三十五歳
第4章 「世の中をよくしたい」が仕事を作る―三十五歳~四十六歳
第5章 チキンラーメンはいかに「国民食」となったのか
第6章 六十一歳で「カップヌードル」を開発する
巻末エッセイ「常識を疑う力」(藤原和博)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y
29
安藤百福をモデルとした朝ドラが始まるので予習のために読んだ。カップヌードルは当たり前の存在だったので、いかに画期的な発明か初めて知る。何かの延長線上に偶然生まれたものかと思っていたが、誰も作ったことはないけれど頭の中にある明確なイメージがあってそれを実現するべく作られた商品だということが衝撃だった。安藤百福は天才といっていい程の才能も勿論あったのだろうが、それ以上に彼が偉大なことを成し遂げた理由は挫けない人だったからなんだろうと思った。次の世代への希望とともに生み出されたカップヌードルをこれからも愛する。2018/08/23
白義
8
人生で2度も獄中にぶちこまれ、自身が理事長だった信用組合がぶっ潰れ財産を没収された中年という普通なら再起の望めないであろう負け組底辺から、一夜にして「インスタントラーメン」という革命商品で逆転した安藤百福の子供向けの伝記。子供向けなのであっさりしていて悪い部分は全く書かれていないが読みやすく「この常識を超えた男の生きざまを見よ」という爽やかな感じなのがいい。食用ガエルのエキスを抽出しようとしたら圧力鍋を大爆発させてしまったなどという奇人エピソードも飛び出して、教訓本ながら面白さは十分、評伝としてはおすすめ2019/01/09
marua
2
百福翁のすごさは誰が書いても相応に読めるものになるので、逆に子供向けとして書かれている文章のアラが目立ってしょうがなかった。書き手が複数いると思われる統一感のなさとか、いろいろ。2015/09/23
shu_reading
0
★★★★☆好奇心がエンジン、感動が原動力に加え、時代を読み解く先見性、情熱、観察力、探究心、目先の利益ではなく全体が良くなる事を考える、常にお客様目線、何歳になっても遅すぎる事は無い、そういった資質に長けていた人だったんだなあと思う。チキンラーメン、カップヌードル時代を変える本当に素晴らしい発明だと思う。2017/08/21
ビシャカナ
0
安藤百福がいかに先見性と不屈の精神を持っていたかはよく分かったが、インスタント麺を世界で初めて発明したのも商品化したのも安藤百福ではないことに全く触れていないのは不誠実だと感じる。安藤百福の言動を列挙するのは少し教条的が過ぎるかもしれない。このシリーズは著者の質に差があるなあ。2017/07/30