内容説明
ヒステリー、催眠術、狐憑き、トラウマ、こころの底は不思議なことばかり。精神分析を作り出したフロイトがそこで見たものは?心理学誕生の謎を解き明かす。
目次
第1章 ヒステリーとの出会い
第2章 こころの健康とは
第3章 ヒステリーを見つけた人たち
第4章 催眠術との別れ
第5章 こころのきずあと
第6章 自分探しの旅
第7章 “自分”のあり方
第8章 新しい“自分”、新しい病気
第9章 おわりに―社会とこころの行方
著者等紹介
なだいなだ[ナダイナダ]
1929年、東京に生まれる。慶応義塾大学医学部卒業。精神科医、作家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はな
8
前作『心の底をのぞいたら』(1971年)から34年ぶりの続刊。「フロイトを主とした心理学・精神分析学入門」的な1冊。読みやすい。あらかじめフロイトの精神分析学を軽く知っていたほうが、より楽しめる内容、知識をまるっきりもたなくともフロイトの精神分析を語るために、その背景の社会情勢などを横断的に丁寧に語っているのは、前作同様思春期くらいの青少年向けならばなるほどという感じ。フロイトってエディプスコンプレックスとかでしょ、みたいな元思春期青少年だった人にもおすすめ。ただその方が面白がって読むかどうはは別として。2013/06/20
B.J.
4
●ユダヤ人の特徴は、ユダヤ教を信仰していること・ヘブライ語を話すこと・男子の割礼等これらの習慣を何世紀もの間守り抜いた頑固さが、ユダヤ人が祖国を持たず、各地を彷徨ったのに、自分の文化を持 った民族として、滅びなかった理由。19世紀という時代は、ユダヤ人にとっては、初めて自由になれた時代、実力で自分の人生を切り開くことを許された時代だった。つまり、それ以前はそうではなかった。 ・・・本文より2020/02/25
takao
1
ふむ2021/12/19
調“本”薬局問悶堂
1
どうしてこの本を読もうと思ったのか忘れてしまった。たしかヒステリーやトラウマという言葉を見て、今の自分の周囲で必要に思ったのだろうな。 求めているものとは少し違ったけど、面白かった。心理学の面白さと恐さ。 分かってはい部分も、実際にそれを仕事としている人の話だとまた違う。 でも今の私はかなり直接的なヒントを必要としてる。人生において長い目で見て効く“薬”よりも即効性のあるもの。 でも「こうするとうまくいく」みたいなHOW TO本は読みたくないのだ。 《2020年5月 登録》2006/09/09
アブーカマル
1
フロイトに限らずメスマー、シャルコー、ジャネ、ユングを中心にした心理学史。 狐憑きなど心理学と宗教とが交錯するところについて学べるところが良い。 寅さんは催眠術師に向いてるかなと思った。2017/07/30