出版社内容情報
SNSでつながった読み書きのプロたちが、十代に読んでほしい一冊を紹介しあう。人それぞれの思いが、言葉に乗り織りなされていく。君も本で他者とつながろう!
内容説明
本のプレゼン大会、始まります!!読み書きのプロたちが、10代に読んでほしい一冊を紹介。それを別の人が読んだら、どう感じる?それぞれの思いが、様々な言葉に乗って織りなされていく。そんな本の持つ無限のつながりに、君も飛び込んでみよう!
目次
第1部 本のプレゼン(プレゼンター 三宅香帆『オリガ・モリソヴナの反語法』(米原万里著)
プレゼンター 宮崎智之『ひとりずもう』(さくらももこ著)
プレゼンター 安積宇宙『生きることのはじまり』(金滿里著) ほか)
第2部 本とつながる、本でつながる―小池陽慈×読書猿
第3部 つながる読書(木村哲也→向坂くじら;渡辺祐真→小川公代;御手洗靖大→仲町六絵 ほか)
著者等紹介
小池陽慈[コイケヨウジ]
1975年生まれ。早稲田大学教育学部国語国文科卒業。同大学院教育学研究科国語教育専攻修士課程中退。2024年3月、放送大学大学院修士全科生修了(予定)。2024年4月より、同大学院博士全科生(予定)。現在、大学受験予備校河合塾・河合塾マナビスで、現代文を指導(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
68
はて、自分の10代の読書と言えば、名作文学全集の類いは卒業したものの、それに続く青少年を対象にした作品は限られていた。様々な分野でそれこそ汗牛充棟の観がある現在の若者達は幸せだと思う。一方で、候補がありすぎる悩みもあるかも。その意味で、読書人がブックトークのような形で推し本を紹介するのは良い試みではないか。具体的な書名については差し控えるが、全体として良書が多く、真面目な読書体験になりそうである。欲を言えば、もっとハチャメチャな世界を描いた作品や、読書そのものの面白さを味わえる作品があっても良かったかな。2024/03/29
よっち
29
小説家、エッセイスト、研究者、学芸員、書評家、詩人、大学教員、中学高校教員、予備校講師、美術家、編集者。14名の執筆陣が推しをプレゼンする一冊。それぞれが挙げる推しの一冊を人生や思想、生き方などを踏まえながらプレゼンしたり、編者と読書猿さんの本で繋がることに対する対談だったり、執筆陣のリレーコラムなど、単なる10代に推したいこの一冊的なブックガイドとはまた違う構成になっていて、セレクト自体も興味深かったですが、別の人がそれを読んだらどうなるのか、本で他者と繋がる面白さを感じさせてくれた興味深い一冊でした。2024/04/02
joyjoy
10
最初の三宅香帆さんのプレゼン。「オリガ…」が既読本だったこともあり、「傷つく読書」という言葉がとても印象に残った。ハッピーエンドではない、主人公の死で終わるような物語も味わう楽しみを知った学生時代を懐かしく思い出す。そうか!「物語を通して疑似的に傷つく」ことで、自分も少しずつ強くなっていったのかもしれない、と気づく。 ほか、いろんな読書のかたちがあってよい、と感じさせられる内容だった。最後の草野さんの特別寄稿もよかった。2024/04/26
ユーユーテイン
9
第1部は読み書きのプロ14名による、十代に推したい本のプレゼン大会。最初にプレゼンターとコーディネーターの対談による前振りがあり、その後プレゼンターによる本の紹介が続く。どの紹介も、プレゼンターのアイデンティティと結びついた大切な本について語り、魅力的だった。第2部はプレゼンに基づいた対談、第3部はプレゼンターから他のプレゼンターへの返信。これらは読者にプレゼンを読み取る視点を与えてくれる親切な試みだと感じた。本書を読んで、批評は作者と批評家の間のものではなく、読者にも開かれているのだと気づいた。2024/05/04
Haruka Fukuhara
4
子供はつらい、大人は楽。プレゼンターのひとりがそういう意味のことを言っていてそのとおりだと思った。2024/04/25