出版社内容情報
女性にはどんな権利が必要? 「女の仕事」はどう生まれた? 多様で複雑なフェミニズムの論点を、多様で複雑なまま、でもわかりやすく伝えます。
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なぜいつも男子がリーダーなのか
女性もバリバリ働くべき?
家事にお金を払ったら?
なぜ天才と言われる女性は少ないのか
整形っていけないこと?
性描写はやめるべきか
――実は、フェミニストの意見は分かれます
対立も矛盾もそのまま理解し、前に進むための超入門!
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内容説明
女性にはどんな権利が必要?「女の仕事」はどう生まれた?多様で複雑なフェミニズムの論点を、多様で複雑なまま、でもわかりやすく伝えます。
目次
第1章 支配
第2章 権利
第3章 仕事
第4章 女らしさ
第5章 セックス
第6章 文化
第7章 断層線と未来
著者等紹介
キャメロン,デボラ[キャメロン,デボラ] [Cameron,Deborah]
1958年生まれ。オックスフォード大学教授。専門はフェミニズム言語学、フェミニズム批評、言語とメディアなど
向井和美[ムカイカズミ]
翻訳者。早稲田大学第一文学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
33
ティーンズコーナーより。「はじめての」というけれど、十代の子たちが歴史背景を求めて読んだら迷路に迷い込んだような気持ちになるんじゃないかな…。フェミニズムについて7つの主なカテゴリーに分けて議論をしている流れはとてもわかりやすく、「あなた個人の意見が需要なのだ」と訴えかけている。寛容な抱擁力こそが本当のフェミニズムだと思っている自分には、とても面白い本でした。言いたいことは言う。でも、他の人の言葉も尊重する。嫌なことはしない。常に「平等」について考える。そのスタイルをぜひ若いうちに身に着けていってほしい。2023/11/18
venturingbeyond
27
始発のやくも2号の車中で読了。『はじめての〜』とあるが、レーベルの対象読者を考えると、少々入門書としてはハードルの高い一冊のような…。まず何よりも、翻訳書というのが敷居を高くしている。英語圏のフェミニズムの歴史や現代の論争的テーマの見取図をざっくりとでも持っていると迷子にならずにすむが、その部分を欠いていると各章のテーマの現代的論点を掴むのに難儀しそうな気がする。各章で例示される論者や著作も、初学者でも知ってるビッグネームという人ばかりでなく、この点も入門書としては、マイナスのような…。2023/11/23
katoyann
24
イギリスのフェミニズム研究者によるフェミニズムの入門書。第一波フェミニズムの時代から現在に至るまでの女性の問題について事例を紹介している。入門書としては出色の出来というべきで、ウルストンクラフト、ファイアストーン、ボーヴォワールといったフェミニズムの古典に関する分かりやすい解説もある。女性が女性であるがゆえに抑圧されていれるということがフェミニズムの核となる信念(p.80)であるとしながら、セクシュアリティにおける支配から性別役割分担まで幅広いテーマを論じている。勉強になります。2023/11/23
はるき
14
世界中に様々な立場の女性がいるように、フェミニズムにも色々ある。だがしかし、ここはダブル、トリプルスタンダード戦略で、片目を瞑って連帯しようじゃないか。マイノリティーへの差別を是正しようと掲げる時代なのに、人類の半分ちょいを踏み続けるってどんな屁理屈。個人的には、何よりもまず女性の経済力をあげることが一番大事だと思います。2023/09/29
Olive
9
女性であるがゆえの不利益についてとらえることの難しさを論じている。政治的行動によって社会を変えることに対して、同じ女性間でも葛藤や対立を生む。フェミニズムにも様々な主張があると知るには良い入門書といえる。しかしそれらの異論や対立から最善な反論を導きだそうとする努力は、決して無益なものではないと教えてくれる書でもある。根本には「得をするのは誰か」、「誰が誰に対して権威を行使しているか」に視点を向けることで、自分で身の回りのことを考え直す機会を与えてくれる。「個人的なことは政治的なこと」なのであるから。2023/12/09