出版社内容情報
ちょっとした不安から激しい怒りまで、気持ちがゆれることは誰にもある。でも、それに振り回されるのではなく、性質や特徴を知ってこの気持ちに対処しよう。
内容説明
ちょっとした不安から、誰かへの激しい怒りまで、ネガティブな気持ちになることは誰にでもあります。そうした気持ちの特徴や性質を知れば、今より上手に、対処できるようになるでしょう!
目次
第1章 否定とネガティブ(神様ポジション;「自分はダメだ」と思う私たち ほか)
第2章 ネガティブは伝染する(親の愚痴;ドーナツ型家族vsあんドーナツ型家族 ほか)
第3章 相談なんか、しなければよかったっ!(困っている時に「困っている声」を出すと助けてもらえない現象を考える;つらい時、なぜ私たちはそれを人に話したくなるのか ほか)
第4章 問題を“妖怪”と見なす技法(言葉が現実をつくる;ナラティヴ・セラピル ほか)
第5章 相談上手・相談され上手(二次被害を防ぐ;相談上手 ほか)
著者等紹介
中村英代[ナカムラヒデヨ]
1975年東京都生まれ。日本大学文理学部社会学科教授。お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。お茶の水女子大学大学院博士後期課程単位取得満期退学。博士(社会科学)。専門は社会学。『摂食障害の語り―“回復”の臨床社会学』(新曜社)で第11回日本社会学会奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タルシル📖ヨムノスキー
28
誰もが持っているネガティブな感情とどう折り合いをつけていくかについて、心理学者や精神科医やカウンセラーではなく、社会学者という立場から、ご自分の十代・二十代の苦い体験や、大学での学生とのコミュニケーションを踏まえつつ解説している本。悩みを聞いてもらっているはずがいつのまにかこっちが非難されたり、逆に誰かの悩みを打ち明けられているうちになんだかイライラして思わず説教!なんて経験は誰にでもあると思う。この本によればそういう状況になったら「カメ」になってひたすら話を聞くことだそうだが…。コレがなかなか難しい。2023/10/31
ジン
9
自分自身に対しては酷いことを言ってる。それはそうだ。これを人に言うと、暴力100%のことを自分に対しては言っている。○んだ方がいいのに、生きてる価値ある?情けない!自分に対してもっと優しくできればいい。2024/01/19
朔ちゃん
8
ネガティブの向き合い方。難しい問題だけど、問題を妖怪にたとえて深刻にならずにすませたり、ナラティブセラピーでモノの見方を変えたり、と自分にもできそうかも!と新発見の1冊だった。「悩みのある方は相談してね」で二次被害に合うこともあり、要は自分で解決できたら一番いいのだと思う。あとは、ネガティブな感情を持つ自分を必要以上に責めない。自分で自分を褒めることも大事だ。2023/06/12
よね
7
とてもわかりやすく読みやすかった。「二次被害」というものの存在、神ポジ、ナラティブセラピー、「魔の時間」など、知ることができただけでも良かった。相談するときにもされるときにも、書かれていた注意事項に気をつけておきたい。2023/11/30
アイス
7
たまたま読むことになったが、私も作者さんと同じように、親の愚痴をひたすら聞いていたことがあったので、自分と同じような人は初めてだったため、大変驚いた。自分が経験したことがあることがたくさんあり、ついつい、わかる、わかる、と読んでいた。相談についての二次被害を避ける方法など、大変参考になった。後半のセラピーについては自分では難しそうだが、できるようになったら、考えが柔軟になって、生きやすくなりそうだ。2023/08/12