出版社内容情報
内閣官房長官を務めた後藤田と、最高裁長官へと登り詰めた「ミスター司法行政」矢口。二人の対比列伝で、昭和のリーダーシップのありようを描き出す。
御厨 貴[ミクリヤ タカシ]
内容説明
警察庁長官、そして内閣官房長官を務めた「カミソリ後藤田」。最高裁の多様な要職を歴任し、最高裁長官へと登り詰めた「ミスター司法行政」矢口洪一。二人は、組織をどう動かし、いかに人心を掌握したのか。昭和を生き抜いた彼らはいかなる行動原理のもとにリーダーシップを発揮したのか。長期にわたる本人インタビューに基づき、その生涯をいきいきと描き出すオーラル・ヒストリー対比列伝。
目次
第1章 立身出世の階梯を昇る(後藤田式1 視野は広くとる;矢口式1 厳格にやる必要はない;後藤田式2 ポストは自分から希望しない;矢口式2 大局的に物事を見る;後藤田式3 任期はどんどん短くする;矢口式3 外に出て人脈と見聞を広げる)
第2章 人をよく見て判断する(後藤田式1 力の行使には限界がある;矢口式1 自分から物事を作っていく;後藤田式2 役人の世界を熟知する;矢口式2 多種多様な人材を集める;後藤田式3 暗黙知のネットワークを作る;矢口式3 あらゆる準備をしておく)
第3章 リーダーシップに磨きをかける(後藤田式1 激しい政治抗争で一皮むける;矢口式1 できるだけ見聞を広める;後藤田式2 無用な敵を作らない;矢口式2 最高裁の在り方を考え直す;後藤田式3 「工程表」による決定過程を描く;矢口式3 調査・報告書の作成は若い人に頼め)
著者等紹介
御厨貴[ミクリヤタカシ]
1951年東京都生まれ。東京大学法学部卒業。都立大学教授、東京大学教授などを経て、青山学院大学特任教授、東京大学名誉教授。専門は政治史、オーラル・ヒストリー、公共政策。著書に『政策の総合と権力』(東京大学出版会、サントリー学芸賞受賞)、『馬場恒吾の面目』(中公文庫、吉野作造賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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