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ちくま文庫
百物語怪談会―文豪怪談傑作選・特別篇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 346p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480423344
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

内容説明

時は明治の末。開化思想への反発と泰西心霊学の影響下に高まりゆく「怪談復興」の大波は、文壇画壇へと波及し、名だたる文人墨客を集めた百物語怪談会が、幾度となく開催されていた。本書に収録した「怪談会」は、そうした集いの熱気と霊気を如実に伝える、史上初の文豪怪談実話ドキュメンタリーである。続篇ともいうべき「怪談百物語」を併録。怪談ファン垂涎の稀覯書、待望の完全復刻が実現。

目次

怪談会(二面の箏/雪の透く袖/狸問答(鈴木鼓村)
白い蝶(岡田三郎助)
赤剥の顔/椽の下の信女(岡田八千代)
頭上の響/鬼無菊/闥の響/千ヶ寺詣(北村四海)
女の膝/因果/今戸狐(小山内薫) ほか)
怪談百物語(己が命の早使(柳田國男)
夜釣の怪(池田輝方)
「ああしんど」(池田蕉園)
□本居士(本田親二)
流潅頂(磯萍水) ほか)
巻末附録 不思議譚(黄雲生)

著者等紹介

東雅夫[ヒガシマサオ]
1958年神奈川県生まれ。文芸評論家、アンソロジスト。元「幻想文学」編集長、現「幽」編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

27
「虫の知らせ」と呼ばれるものを扱った作品が多かったと思います。怖いというより、哀しいけど不思議という感じでしょうね。「狸には克己心で打ち勝ったので動じない心を持てば大丈夫なのだ」という話に思わず、笑っちゃいました^^押絵を誰が描いているのか気になります。2013/03/23

かわうそ

23
どうしても似たようなパターンの話が多くなるけれど、これぐらいの分量なら飽きることもなくそれぞれの語り口を楽しめる。夏の暑い時期の息抜き読書にちょうどいい感じです。2016/06/29

meow3

15
今の時代にないこの空気感がよいのです。薄暗い日本家屋、夜の闇にランプや行灯、提灯の明かり、秋雨、冬の入り日、縺髪、鐘の音、火の玉、石塔、首縊り、按摩笛等々。素敵なのは菜の花や蓮華草が咲き乱れる中の嫁入り行列、日のさす中沛然と降る金銀の絹糸のような雨。これぞ日本の原風景。2021/11/14

花々

10
一つ一つが短い、聞き語りふうの怪談がたくさん。湿っぽい幽霊話がいいですね。その中にあっては異質な、エッセイ風味の『怪談の話し方』は、筆者である、きよし氏がこれでもかと西洋幽霊をけちょんけちょんにこき下ろしていて、逆に少し可笑しくなってしまい印象に残りました。2018/01/03

あくび虫

3
日本の怪談話の持つ、じめじめと纏わりつく質感、好きです。筋書きとしては特に怖くも何ともないのに、どうしてか読んでいるとぞくりとします。――階段は似たようなエピソードが頻出するところが興味深い。2018/07/01

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