内容説明
詩とは何かという問いには、詩そのもので答えるしかないと思った著者は、本書を書き上げました。「これはいわゆるアンソロジーとはちょっと違います。私は自分の考え方の道筋にそって詩を集め、選び、配列し、詩とは何かを考えるおおもとのところをとらえたいと願ったのです」(「あとがき」より)。なぞなぞ、しりとり、あいうえお、いろはかるたに、わらべうた、これらもみんな詩の仲間。
目次
わらべうた
もじがなくても
いろはうた
いろはかるた
ことわざ
なぞなぞ
したもじり
あいうえお
おとまねことばの詩
おとのあそびの詩
しりとり
いみのあそびの詩
アクロスティック
はいく
たんか
さんびか
ほんやく詩
あたらしい詩
ふしがついた詩
つみあげうた
きもちの詩
いろんな詩をよんでみよう
ほうげんの詩
詩ってなんだろう
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
詩人。1931年生まれ。戦後の詩集の中でもっとも注目を浴びたものの一つである『二十億光年の孤独』以来、透明な思考を結晶させた詩集を次々に発表。主な詩集に『日々の地図』(読売文学賞受賞)、絵本に日本翻訳文化賞を受賞した『マザーグースのうた』など多くの著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
呼戯人
14
「詩ってなんだろう」と問うて、詩そのものによって答えるユニークな一冊。ひらがなで書かれた詩の数々が詩の本質を歌っている。音、リズム、隠喩、繰り返し、叫び、木霊、響き・・・いろんなものから成り立っている詩。神話と同じくらい古くて、人間の心の叫びを歌う詩がいくつもたくさんの花のように咲いている。花が自らの美を誇って咲いているのと同じように人間は自然に詩を歌っている。人間の心の花、それが数々の詩の本当の姿だ。2016/01/23
恋
13
「蛇」という詩がある。そこに「長過ぎる。」とだけ書いてあって、アッとなった。 この詩集は、子どもが読んで楽しいような詩が沢山載っているけれど、決して子ども向けのみとは言えず、よく出来てる。 谷川俊太郎の手による詩だけではなくて、最初の詩から順を追って詩について知れるように、よく工夫されて詩が選ばれている。 詩集を手にとってみたけど、なんか分かんないな、って人には、ぜひオススメしたい詩集だなと思った。それから、子どもにも。 私のような、詩に再び呼ばれている人にも。詩人に「なりそこない」なんてないよ。2023/02/26
神尾@図書館でバイト中
10
「詩」ってなんだ?なんかふつうの文とは違う、不思議な感じがする短い文?とずっと疑問視していた小学校の頃の私に読ませてあげたかった。からだが思わず動き出したくなるような言葉たち、それが詩だ。詩は、心のうんと深いところから湧き出すことばだ。言葉の生まれる心は深くからだに根ざしている、だから思わずリズムが生まれる。胸が弾む。「えんそく」「いるか」「ひとり」「きました」が好きだと思った。どれも、口に出すと気持ちが良くて楽しくなる。これが、本物の詩だ。2013/06/01
nokonokoi
10
「詩をつくるのに、とくべつなことばはいらない。だいじなのは、じぶんもたのしみ、よむひとにもたのしんでもらおうというきもち」そうなんだよなぁ。詩がいっぱい書けたあの頃は、たのしいことに貪欲だったなぁ。今日から、たのしい探しをして、また詩が作れるようになりたいと思った。2013/04/23
江藤 はるは
9
ほほえむポエム。2019/12/01