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ちくま文庫
夜に猫が身をひそめるところ Think―ミルリトン探偵局シリーズ〈1〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 222p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480422873
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

クラフト・エヴィング商會の三代目吉田夫妻のひとり娘である吉田音は、明るく活発な少女です。彼女は、学者にして探偵の円田さんと「ミルリトン探偵局」を結成しました。円田さんの家に、ある日突然姿をあらわした黒猫「Think(シンク)」は、夜中に散歩へ出かけては「おみやげ」を持ち帰ってきます。二人は、その「おみやげ」から、闇のむこうにある、「見知らぬ世界」を推理していきます。

著者等紹介

吉田音[ヨシダオン]
1986年生まれ。クラフト・エヴィング商會の四代目としての活躍が期待されていたが、学者にして探偵である円田と“ミルリトン探偵局”を結成(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

78
猫が持ってくる「青い16のボタン」「マウスピースに見立てたじょうご」「小さなプリズム」などから推理する『ミルリトン探偵局』だが、ナゾはナゾのまま、あえて解き明かさずに想像をする楽しさがある。気に入ったのはB級作品のラストシーンを集めて水面に巨大な白いシーツを拡げてやぐらから投影した水に揺らぐ映画のくだりがいい。2013/08/23

ひめありす@灯れ松明の火

72
2月22日、今年の猫の日に『アンゴ』と同じく素敵な偶然と幸運で我が家にやってきた本。3月3日のもう一つの猫の日に読み始めました。語り部はクラフト・エヴィング商會の4代目吉田音(おん)ちゃん。音ちゃんは実在するお二人の娘さんなのかな?それとも彼女もクラフト・エヴィング謹製の『どこかにいってしまったもの』なのかな?と疑い深く虚実を捜っていたけれど、段々どうでも良くなってきてしまいました。だって世界には解くべきではない謎が。解かずに考える事で広がり続ける謎があるのでしょう?余韻までも手触りのよいものガタリでした2015/03/04

里愛乍

59
まず第一に表紙がかわいい。そしてヒロイン(筆者?)である音ちゃんがかわいい。ご両親に飼いネコに、次々と登場してくる人たち、とにかくみんながかわいくて、微笑ましすぎて、読み進めて行けばいくほど柔らかい気持ちになれます。随所に見られる素敵写真も絶妙で、このセンスはさすがクラフト・エヴィング商會といったところ。音ちゃんの日常と、そこからちょっと離れたセカイの物語とを気ままに行き来する黒猫シンク。このちびネコがまたたまらなくかわいい。とにかく自分にとってかわいいしかない、愛しさ満載の本なのです。2017/02/22

ひめありす@灯れ松明の火

50
今年も猫の日の本。前回読んだ時はただただほんわかムードに癒されていたのだけれど、今回は最後の箱舟の話が、妙に身につまされて鼻の奥がシンと痛くなってしまいました。もう何も心配しなくてもいいんだけれど、なんだかかなしくってさみしくってやる瀬ない。あの箱舟で誰かが『ズボンプレッサーがない!』と叫ぶ時が来るのかな。勿論全体としてはほんわかしているし、この溌剌として愛らしい音ちゃんが女性として成長する所も見たいなあと思うのですが。新作はまだかなあ。これは解かない方がよい謎でも何でもないので、情報はよ、という感じです2016/03/06

sibarin♪

30
楽しいような 寂しいような 面白いような 哀しいような 全てを含んで短編が最後に繋がりを持つ。あとがきにある『人と人とが結び合い、しっかりと息づいている世界』をこの本で私も感じられた2016/09/19

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