ちくま文庫
不屈のために―階層・監視社会をめぐるキーワード

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  • サイズ 文庫判/ページ数 302p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480420930
  • NDC分類 304
  • Cコード C0136

内容説明

気鋭のジャーナリストが、身近な言葉からこの国の格差と監視社会の実態をあぶり出す。「勝ち組、負け組」「DNA」等の言葉から階層社会化を、「個人情報保護法案」「Suica」「住基ネットのICカード」等から管理・監視社会化を、「有事」他から戦争社会化を暴き出す。ひと握りの「勝ち組」が支配する超監視国家の姿が立ち現れる。文庫化にあたり最新事情についての未収録原稿を追加。

目次

1 エリートと非エリートの格差を広げる言葉―不公平・階層社会化の証明
2 なんでもツツヌケ社会の言葉―監視社会化の証明
3 強者の言うなり社会の言葉―管理社会化の証明
4 戦時シフトに慣らされる言葉―戦争受容化の証明
5 思考停止に役立つ言葉―知性停滞の証明
6 日本の近未来がわかる言葉―強者が指向する社会の肖像
7 最新事情―文庫化のために

著者等紹介

斎藤貴男[サイトウタカオ]
ジャーナリスト。1958年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業。英国バーミンガム大学修士(国際学MA)。新聞記者、週刊誌記者などを経てフリーに
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Takao

2
20005年6月10日発行(初版)。単行本『日本人を騙す39の言葉』(2003年8月10日、青春出版社)に加筆、未収録原稿を収録したもの。この著者のものは何冊か読んだことがある(『安心のファシズム』『平和と平等をあきらめない』など)。本書は、雑誌・新聞などに発表された短編記事の謂わば寄せ集めだが、それが収束されることによって、繰り返し呼びかけられる警句となって迫ってくる。15年を経ても決して古くなっていないものがそこにある。「解説」が鈴木邦男というのも面白い。城山三郎・森永卓郎との対談も面白かった。2021/08/28

Ikuto Nagura

2
ゲンダイや解放新聞などに載った時評が中心。短めなものが多い分、より端的に斎藤の危機意識が伝わってくる。「日本政府が強いこと、イコール日本で生きる人間の幸福ではないのだ。自分自身の弱さに対する劣等感、強さへの憧れを、国家などに託す愚はそろそろやめたらどうか。いよいよという時に、国家が一般の国民を残らず守れるはずもないし、基本的にそのつもりもない。国ごときに何事かを期待するだけで、そもそも個としての敗北だろう。国など弱くてよい。大切なのは人間一人ひとりなのだ」10年前に書かれた内容は、全て今に当てはまる警告。2015/10/19

とこまた

0
つい近視眼的な、一面的になりがちな私の視点を矯正してもらった。2005/08/07

yamikin

0
私が監視社会に関心を持ったきっかけ2007/05/17

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