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ちくま文庫
おたくの本懐―「集める」ことの叡智と冒険

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  • サイズ 文庫判/ページ数 271p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480420473
  • NDC分類 281.04
  • Cコード C0195

内容説明

蒐集癖こそが、おたくの重要な特質である。じつは、日本の近・現代に燦然と輝くコレクターたちは、いずれ劣らぬ、元祖おたくなのであった。柳田国男、南方熊楠から、澁澤龍彦まで、博覧強記の学者や一つ分野を極めたコレクターなど、後の文化に大きく貢献した彼らこそ、おたくの理想像と言える。そうした人物の源流をさぐる異色文化論。

目次

プレ・プロローグ その頃、なぜ私はおたくを弁護しなければならなかったのか
プロローグ なぜ量は叡智であるのか
第1章 コレクターシップとは何か
第2章 コレクションは主張する
第3章 コレクター・ロマンス
第4章 苦悩するコレクターたち
第5章 考えるコレクション
第6章 コレクションと幸福
補章 コレクターはどうして書き手にもなったのか

著者等紹介

長山靖生[ナガヤマヤスオ]
1962(昭和37)年生まれ。鶴見大学歯学部卒。歯学博士。文芸評論、社会時評、科学史研究など多岐にわたる活動をとおして近代日本のイメージを刷新する仕事を手掛けている。1996年、『偽史冒険世界』で第十回大衆文学研究賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いちはじめ

3
いわゆる「おたく」について語る本だと思って買うと失望するだろう。柳田国男、南方熊楠から、澁澤龍彦まで、博覧強記の学者や一つ分野を極めたコレクターをおたくの元祖と位置づけて紹介した本。内容は悪くないが、誤解を招きやすいタイトルは大きな減点2005/01/22

AR読書記録

2
これはねぇ、プレ・プロローグが一番重要で読むべき内容だと思う。「おたく」(というのもいまはまただいぶ意味合いが変わってきてますが)への感情って一種マイナーなものへの偏見なんだって、びしっと指摘されているから。中身は徐々に内輪ネタな風味へグレードダウン、しているような気もしないでもないけど、それはそれで、「学会と文壇のはざまを滑走するコレクターシップの系譜」という図解はたいへんありがたい。ま、つまりたいへん好きですこの本。著者の写真はちょと萎えるけど、こういう精神の人についていきたい。2012/11/23

きいち

2
自分の眼を鍛え、信じ、その眼に適ったモノを集めることに人生を賭けた人たちの列伝。皆さんカッコいいなあ。そして、この人たちがどうやら、長山自身のロールモデル、理想のキャリア。「あの先生変人だけど腕はいい」と言われることをめざすって、どう考えても主がコレクターで、従が歯科医、主客逆転というより、二つの専門を持つキャリア、というだけだ。そしておそらく、他人に向けた文章が書けるのも、きっと歯科医として患者に向き合う経験が活用されていることだろうし。2012/05/13

ハンギ

2
長山靖生が29才の時に書いた本。若書きみたいだがそう思うと、すごくまっとうな本だ。おたくバッシングの時に書かれたせいもあり、コレクションをすることを正当化するように論を運んでいる。少し気になるのは、著者のジャンルは冒険小説、他にも美術品の蒐集などにも話は及ぶが、おたく的な事象とコレクションの事象が重なるのか、についてはそこまで論じていない。とはいえ、氏の語る収集品が持つ力については納得出来るところもある。僕もこんな生活してみたいなあ。少し羨ましい。2011/03/23

naftan

1
自分の趣味で分類してまとめることがコレクターへの道。/分類することから見えてくるものがある。2009/10/23

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