目次
詩
一夜の宿・恋の傍杖
あなたはわたし
帝国軍隊に於ける学習・序
童貞
蟠竜山新春
『花ざかりの森』のころ
わたしの戦後
同人雑誌四十年
久坂葉子のこと
軽みの死者
ジジババ合戦、最後の逆転
坐っている
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kouro-hou
13
ちくま日本文学全集を読む企画5冊目。富士正晴を読むのは始めてです。詩と短編小説、随筆を収録。戦時は中国へ応召されたという作者の体験から書かれたと思われる短編「童貞」は童貞を拗らせて（推測）色々とやってくれる上官がなかなかエグくてシュール。理想を持つのはいいですが、それで周囲に迷惑かけちゃいけません。戦後少し時間が経過して、もう戦時中の事は語り尽くしたから、と書かれる随筆は飄々として軽快な部分もあって通しで読んでいてほっとした部分もありました。2016/09/19
