ちくま日本文学全集 〈040〉 木山捷平 木山捷平

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ちくま日本文学全集 〈040〉 木山捷平 木山捷平

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  • サイズ A6判/ページ数 476p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784480102409
  • NDC分類 918.6
  • Cコード C0393

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

からかい上手の高木さんそっくりおじさん・寺

55
先日、木山捷平のエッセイ集を読んですこぶる面白かったので、入門にもってこいな本書に手を出す。解説が東海林さだお。思えば木山捷平のユーモアエッセイや小説は東海林の(失礼だが面白かった頃の)漫画に似ている。東海林さだおに多大な影響を与えているのだ。巻頭は詩と俳句。この詩がなんとも下品で良い。相田みつをの詩はバカなフリして寸鉄人を刺そうとしているが、木山捷平の詩にはそんな下心が無く丸裸である。長編『長春五馬路』が掲載されているが、『おじいさんの綴方』のような短編をたくさん読みたかった。木山捷平をもっと読みたい。2019/08/06

ふゆ

10
小学生がふざけて無理やり七五調にしたようなあっけらかんとした詩と俳句、田舎のおじいの老いていく悲しさと愛しさ。一読素朴、けれどそれが生来のものではなく素朴を書こうとして書かれたものであることに驚きます。この作家を初めて読みました。…でも私は兵児帯の話が読みたかったんどけど…2018/10/14

そうび

5
「飄々、淡々、超然」はまさに言いえて妙。初恋の含羞が瑞々しい「うけとり」。「長春五馬路」は青年誌にありそうなハーレム漫画だった、生活は大変なはずなのにユーモア味と色気が強くて力が抜ける。妻に睾丸を触らせて思った通りでない返答にぶすっとする、おもしろい人だ。2020/02/15

コトノハ小舟

5
よく晴れた秋の日の枯葉の香りのような、、そんな気のする小説。ちょっと色っぽいことも、どこか枯れているというか、かろみがある。著者もそんな方だっとのではないか、と思ってしまった。 特によかったのは、「おじいさんの綴り方」。おじいさんの暖かさと実直さがじんわりと体温のように感じられて、無性に懐かしさを覚えた。山を巡っての生活は、この時代ならではの空気感なのだろうなあ。いいなあ。

village green

3
正介はむかしから一時という時刻が妙に好きなところがある。昼の一時も夜の一時も、両方とも好きである。多分それは柱時計がチンと一つだけ鳴って、もう一つ鳴ればいいと思うのに、鳴らないで澄ましている所に、何ともいえぬ魅力があるもののようであった。——「軽石」という小品の一節。この文自体に何ともいえぬ魅力がある。 2017/01/14

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