ちくま文学の森 〈11〉 機械のある世界

ちくま文学の森 〈11〉 機械のある世界

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  • サイズ B6判/ページ数 488p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784480101112
  • NDC分類 908

内容説明

世界そのものが機械である現代において、世界のなかに機械が存在する物語たちが、不思議にレトロに思える。ついこの間には、未来派のシンボルであった機械が、いまレトロのコレクションとなる。森毅・解説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

113
私はこのシリーズは昔殆ど読んだことがありますが、再度読みたくなりいくつか読み返しています。私の好きなアンソロジー集で、しかも文庫版と比べて文字が大きいのがじじいの私にとってはとても読みやすさがあります。この巻は福澤諭吉から始まり、福永武彦の作品で終わっているのですが、まあ好みの作家が多いのです。夏目漱石の「自転車日記」、ポンテンペルリの「瞑想の機械」、サン・テクジュベリの「操縦士と自然の力」などなどです。楽しめます。2017/05/30

メタボン

24
☆☆☆ 時計を直す度にどんどん狂っていく「マークトゥエイン・私の懐中時計」、時計に対する神経症「椎名麟三・時計のネジ」、電信柱の恋「宮沢賢治・シグナルとシグナレス」、最後に将校が拷問機械に身を投げる「カフカ・流刑地にて」、チェスを指す機械小川洋子作品の原型「ポー・メルツェルの将棋指し」、この世界すら疑わせるような「ハミルトン・フェッセンデンの宇宙」、気球に憧れて走る子供たちの最後が悲劇的な「ラーゲルレーヴ・軽気球」、夢見がちな思春期の少年の心理がどことなく怖さも感じられる「福永武彦・夢みる少年の昼と夜」。2017/06/12

訪問者

3
カフカ「流刑地にて」は本当にカフカにしか書けない奇妙な話。ハミルトン「フェッセンデンの宇宙」も有名な作品。だが一番面白かったのは巻末の福永武彦「夢見る少年の昼と夜」。2023/06/26

くら

3
国内外いろんな作者の短編集。見知らぬ料理をつまみ食いするような感覚で手に取った。22作品の中には、「なんだこりゃ?」というような、理解しがたいものも少なくなかった。好きだったのは「引力の事(福沢諭吉)」「自転車日記(夏目漱石)」「流刑地にて(カフカ)」「フェッセンデンの宇宙(ハミルトン)」「実験室の記憶(中谷宇吉郎)」「軽気球(ラーゲルレーヴ)」「蓄音機(寺田寅彦)」「夢みる少年の昼と夜(福永武彦)」。諭吉さんの文章意外と読みやすい。漱石さんかわいい。寺田寅彦氏には是非タイムマシンで現代を見に来て欲しい。2015/03/10

未読太郎

2
図書館で借りたが期限ギレ本。おめあてのリラダン「栄光製造機」はいまいちだった(たぶん徹夜明けに向かった皮膚科の待合で読んだからかも)。宮沢賢治「シグナルとシグナレス」はよかった。中谷宇吉郎「実験室の記憶」は書き出しが好き(本編は未読)。福永武彦「夢見る少年の昼と夜」単語帳の描写がよい。他、名だたる作家が連ねているのでご縁があったらまた借りて読みたい。2017/05/12

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