出版社内容情報
青年ガウスは目覚めとともに正十七角形の作図法を思いついた。初等幾何に露頭した数論の一端! 創造の世界の不思議に迫る原典購読第2弾。
内容説明
19歳の青年ガウスは、寝床から起きようとしたそのとき、正17角形の作図法を思いついた。それはユークリッド以来の大発見だったが、彼はその先を見通していた。「これはいっそう広範なある理論の系題にすぎない」。初等幾何に露頭した広範な理論とは数論である。古来それが「秘法的な数」のコレクションであったのに対し、ガウスが目ざしたのは数と数の相互関係。無数にある数を同類でくくった合同式の世界を創造し、予感のなかに見え隠れする基本定理を生涯を賭けて捜し求めた。その歩みを数学的に忠実に再現しながら、創造の不思議に迫つた原典講読。「わたしのオイラー」に続く第2弾。
目次
1 回想のガウス(『アリトメチカ研究』;ガウスの数学日記より)
2 円周等分方程式とアーベル方程式(円周等分方程式とオイラーの公式;代数方程式論におけるガウスの二つのアイデア ほか)
3 平方剰余相互法則(平方剰余相互法則の第一証明の発見の日付;二次形式の考察のはじまり ほか)
4 ガウスの基本定理とルジャンドルの相互法則(ガウスの基本定理とルジャンドルの相互法則;ルジャンドル記号に関する補足事項 ほか)
5 4次剰余の理論(有理整数域における4次剰余相互法則;ガウス整数域における数論)
著者等紹介
高瀬正仁[タカセマサヒト]
1951年、群馬県生まれ。九州大学大学院数理学研究院准教授。専攻、多変数関数論・近代数学史。訳書に『オイラーの無限解析』『オイラーの解析幾何』『ルジャンドル数の理論』(以上、海鳴社)、『ガウス整数論』『アーベル/ガロア楕円関数論』(以上、朝倉書店)などがある。上記の古典数学書の翻訳などで2009年度日本数学会出版賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ハンギ
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