ちくま学芸文庫
統計学とは何か―偶然を生かす

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  • サイズ 文庫判/ページ数 321p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480092717
  • NDC分類 417
  • Cコード C0141

出版社内容情報

内容は後日登録

内容説明

統計学、それは不確実性を数量化することで、自然や社会にあふれる偶然に立ち向かう新しい科学である。統計学が教えてくれるのは、数量化の方法やデータ処理のノウハウだけではない。本書は、確かな根拠に基づき、賢く判断して生きていくための思考法・発想法という深い次元で統計学をとらえる。そして、豊富な具体例を交えながらその歴史や数理を解説し、人間行為と不確実性の関係を科学哲学的に考えてゆく。現代人必須の“統計的センス”を磨くために、必読の一冊。

目次

第1章 不確実性、ランダム性と新しい知識の創造
第2章 不確実性を飼いならす―統計学の進展
第3章 データ解析の原理と方策―データの訊問
第4章 重み付き分布―偏りが内在するデータ
第5章 統計学による真理探究
第6章 統計学と社会―数から学ぶ
補遺A 第1章の内容に対する討論
補遺B スリニバサ・ラマヌジャン―希有の天才

著者等紹介

ラオ,C.R.[ラオ,C.R.][Rao,C.Radhakrishna]
1920年生まれのインドの統計学者。カルカッタ大学で修士号を取得後、ケンブリッジ大学でフィッシャーに学び、博士号取得。元国際統計協会会長。インド国民教授

藤越康祝[フジコシヤスノリ]
1942年生まれ。広島大学名誉教授。中央大学客員教授

柳井晴夫[ヤナイハルオ]
1940年生まれ。大学入試センター名誉教授。聖路加看護大学教授

田栗正章[タグリマサアキ]
1945年生まれ。千葉大学名誉教授。大学入試センター副所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

WATA

61
統計と真実との繋がりについて、言い換えれば「データから情報を最大限取り出すための心構えと知識」について書かれた本。統計学の入門書のようなタイトルだが、ある程度数学と統計学を知っている人が更に統計的能力を高めたいときに読む本だと思う。特にデータが本当に無作為かどうか調べる(例:メンデルの遺伝法則の実験データは理論値に合いすぎているので捏造の可能性が高い)話や、偏ったデータの偏り具合から新たな情報を引き出す話が多い。データをいじくりまわす前に、データそのものをしっかりと観察することが大切だと教えてくれる本。2014/08/30

NORI

5
統計学は工学、自然科学、社会科学、経営学、経済学等に使われていて奥が深い学問ということが分かります!提示されたデータについてそれが正しいかを常に疑念を抱かなければならない。統計学を学ぶに最適な本でした(^-^)2016/05/05

p31xxx

3
デリケートな質問を含むアンケートを行い統計を取るとき「ランダム解答法」による対処を行うことで回答者が嘘をつく必要がない計画となることが紹介されている(p.48)。心理学や経済学においては、社会科学全体から見れば珍しいことに、実験を行った結果を分析することができる。データの偏りやモデル選択や推定の正当性についての知識は、実験計画者に予算の制約があったとしても、推定手法の知識に対して同じくらい注意される必要がある。2015/03/20

壱萬弐仟縁

2
1997年初出。統計学の本なのに、文の式(論理方程式081頁)から始まるのがはてな。不確実な知識+不確実性の度合についての知識=利用できる知識(008頁)。最強の学問が統計学とのたまわれる東大卒の人がいるが、そもそも、学問に序列はない。みな、それぞれ、その独自の体系化を試みた珠玉の智慧なのだから。その点は最強も最弱もないって。ただ、統計はどの学問でも法則や原理を説明するには便利なツール、共通認識でしかないのだよ。創造性にとって必要なのは、従来の知識や紋切型に束縛されず、自由な思索を巡らすこと(057頁)。2013/03/29

オザマチ

2
タイトルから素人向けかな、と思って読んだら数式の嵐でした。統計学についてある程度学んだ人が、一歩先の議論をするのに役立つかも。2012/04/24

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