内容説明
現象学の始祖エトムント・フッサールが、『ブリタニカ百科事典』の求めに応じ、「現象学」の項目のために執筆した、ドラマチックな推敲のあとが窺える四つの草稿の集成。変化しつづけたフッサールの思索が成熟した時点で書かれた本書は、まさに“現象学とは何か”その核心を語る。そのため、完成稿(第四草稿)は、始祖自身による最も完備した好適な入門書ともなっている。これら草稿は、ハイデガーとの共同作業を経て完成したが、とくに第二草稿には両者の一致と相違が如実に現れていて、20世紀を主導した両者の現象学的哲学の本質を考えるための重要なヒントもここにある。詳細な訳者解説を付す。
目次
第四草稿(最終稿)(純粋心理学、その経験の場、その方法、その機能;現象学的心理学と超越論的現象学;超越論的現象学と絶対的に基礎づけられた普遍的学問)
第一草稿(「純粋」心理学としての心理学的現象学;心理学的現象学との対比における超越論的現象学)
第二草稿(改訂の試み)(現象学の理念と意識への還帰;純粋心理学の理念;現象学的心理学と超越論的現象学)
第三草稿の序論部分
第三草稿の結論部分
著者等紹介
フッサール,エトムント[フッサール,エトムント][Husserl,Edmund]
1859‐1938。ドイツの哲学者。現象学を創始し、「厳密な学としての哲学」を構築する。現象学の理念は、ハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティなどに継承され、現代思想の諸潮流に計り知れない影響を与え続けている
谷徹[タニトオル]
1954年生まれ。慶応義塾大学大学院文学研究科哲学専攻博士課程単位取得退学。現在、立命館大学文学部教授。現象学と現代哲学を研究
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SOHSA
春ドーナツ
またの名
栗。
Stonewell
-
- 和書
- 進化 - 生命のたどる道