内容説明
妖精は本当にいるのだろうか?ケルト神話では、ダーナ女神の神族が、後から来たミレー族(アイルランド人の祖先)に戦いで敗れ、海の彼方に「常若の国」を、地下に「妖精の国」を造り、「目に見えない種族」になったのが妖精だといわれる。本書は、妖精を英文学史から辿った「フェアリー・テイル」である。妖精を今日見るような人間に親しい小さな美しい姿に定着させたシェイクスピアの『夏の夜の夢』では妖精王オーベロンや女王ティターニア、『テンペスト』ではエアリエールが活躍する。また児童文学のピーターパンなど、妖精像の変容を神話学、民俗学、比較文学の視点から興味深く紹介する。
目次
序 「妖精学」の必然と領域
第1部 ケルト民族と妖精の世界(フェアリーランドへの道;アイルランド妖精伝承の蒐集と保存 ほか)
第2部 妖精伝承と物語詩(中世の古文献にひそむ妖精;中世ロマンスとバラッドから ほか)
第3部 英文学の妖精たち(古代・中世・ルネッサンスの妖精;シェイクスピアの妖精 ほか)
第4部 児童文学にみる遙かな異界(児童文学の妖精像;イギリス児童文学と旅)
第5部 現代のフォークロア研究(キャサリン・ブリッグズの妖精学;英文学とフォークロア)
著者等紹介
井村君江[イムラキミエ]
栃木県に生まれる。東京大学大学院比較文学博士課程修了、明星大学教授を経て、妖精美術館(福島県金山町)館長。イギリスフォークロア学会終身会員、イギリス児童文学会顧問。日本ワイルド協会顧問。日本における妖精学の第一人者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rinakko
彬
in medio tutissimus ibis.
bittersweet symphony
-
- 和書
- コンピュータ科学の基礎
-
- 和書
- 志を高く - 私の履歴書