ちくま学芸文庫<br> ヤーコプ・ブルクハルト

ちくま学芸文庫
ヤーコプ・ブルクハルト

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 553p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480081513
  • NDC分類 201.2
  • Cコード C0122

内容説明

フランスの革命に始まり、今日の我々もその時代に生きている革命時代は、恐るべき新精神によって、あらゆる関係の「白紙化」を開始した。ブルクハルトはそこに近代の危機の根源を見、ヨーロッパの歴史の連続性を守護することを自己の歴史研究の使命とした。本書は歴史認識をめぐるニーチェとの対決から説きおこし、非政治的歴史家としてのブルクハルト像を浮き彫りにし、あわせて近代ヨーロッパ精神への定位を試みている。

目次

第1章 ブルクハルトとニーチェ
第2章 言葉、哲学、学問との関係
第3章 歴史に対するブルクハルトの姿勢に見られる人間的立場
第4章 非政治性へのブルクハルトの決意についての歴史的解釈
第5章 歴史の進行における危機的移行期
第6章 現代世界の歴史的考察から導かれたブルクハルトの古代後期の教え

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

8
ゲーテは人間自身を公正に捉えようと、キリスト教的な黙示録的時空を放棄し、円環性を色彩や生物の形態に見出そうとした。円環とは人間から見た永遠であり、神や絶対者の永遠とは異なる。ヘーゲルが歴史に込めた精神の発展や人間の進歩の観念がないとされるブルクハルト歴史学だが、一方で「精神の自由への発展」はあるとも言われる。その違いは、彼のいう歴史が円環(永遠)をなす点にあり、歴史における「精神の自由」とは、歴史に神ではなく人間自身を見出そうとする努力にある。著者によれば、ブルクハルトにとって歴史は人間的自由の場なのだ。2021/10/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1511435
  • ご注意事項