ちくま新書<br> ウンコはどこから来て、どこへ行くのか―人糞地理学ことはじめ

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ちくま新書
ウンコはどこから来て、どこへ行くのか―人糞地理学ことはじめ

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  • サイズ 新書判/ページ数 840p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480073303
  • NDC分類 491.346
  • Cコード C0221

出版社内容情報

水に流せば、それでおしまい? 過去には農業の肥料として重宝されたり、反対に伝染病の元として忌避されたりしたウンコ。忘却させられたその歴史をたどる。

内容説明

私たちの身近な存在でありながら、流されてしまえば忘れられてしまうウンコ。しかし、お尻の拭き方、始末の仕方も世界では様々な方法があったりするし、歴史的にはそれが重宝される時代もあったのだ。さらに、処理の対象とされるがその処理も一筋縄ではいかなかった。ウンコの視点から環境、経済、世界を見渡せば、新たな一面が見えてくる。

目次

第1章 ウンコとは何か
第2章 世界がウンコに求めているもの―一番身近なSDGs
第3章 宝物としてのウンコ―近世日本の下肥
第4章 せめぎあうウンコの利用と処理―近代における「物質循環」の再編
第5章 都市でウンコが「汚物」になる―産業革命と大量排泄の時代
第6章 消失するウンコの価値―地域固有の清掃行政と戦後下水道物語
第7章 落し紙以前・トイレットペーパー以後―お尻の拭き方と経済成長
第8章 ウンコが教えてくれたこと―世界の分岐点についてのダイアローグ

著者等紹介

湯澤規子[ユザワノリコ]
1974年大阪府生まれ。法政大学人間環境学部教授。筑波大学大学院歴史・人類学研究科単位取得満期退学。博士(文学)。明治大学経営学部専任講師、筑波大学生命環境系准教授を経て、現職。主な著書に『在来産業と家族の地域史―ライフヒストリーからみた小規模家族経営と結城紬生産』(古今書院、経済地理学会著作賞、地理空間学会学術賞、日本農業史学会学会賞)、『胃袋の近代―食と人びとの日常史』(名古屋大学出版会、生協総研賞、人文地理学会学会賞)、『7袋のポテトチップス―食べるを語る、胃袋の戦後史』(晶文社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

91
子どもの頃田舎では肥溜め式の厠が家の外にあり、夜のトイレが怖かった。古事記では糞尿から神々が生まれた。近世には人糞尿を肥料として売買していた。「糞」とは「畑に両手でまく」という意味。ウンコ、土、食、いのちが農業の中で「環」を作っていた。それが都市化と伝染病の流行から下水処理場が出来、ウンコを汚物と毛嫌いし、現代は限りなく除菌・無菌の世界を目指す。そこには西欧社会での野蛮の考えに通底する思想があるのではないか。生きることと切り離せないウンコを見つめ直し一考を投げかける書。「ウンコは社会を逆反射してみせる光」2021/03/01

どんぐり

87
2017年の『うんこ漢字ドリル』の爆発的ヒットにはじまり、2021年の「日本うんこ文化学会」の創設、うんこにまつわる名作を集めた『うんこ文学 ――漏らす悲しみを知っている人のための17の物語』など、私たちの文化、文明のなかでウンコは高尚な研究対象になったり、身近な生活のなかで隠しておくべき恥辱の体験にもなったりする。本書は〈ウンコはどこから来て、どこへ行くのか〉、その歴史をひもときながらウンコと私たちの関係世界をみせてくれる。江戸時代、ウンコは下肥として利用され、地球環境に一番やさしいSDGsであった。→2023/07/20

fwhd8325

68
タイトルを見たときに、これは!と思いました。一体どんな内容なんだろう。なかなか深い考察でした。単純な私は、水洗便所から流れたウンコの行方を書いているのかと思いましたが、ウンコの歴史です。それは一つの生命体のようでもあり、自然回帰の鍵を握る存在なのかもしれません。2020/11/30

hatayan

52
人文地理学の研究者がウンコを真面目に語る一冊。ウンコが汚いものとされるようになったのは実は近代以降で、長らくウンコはむしろ生計を立てるための資源であり豊かな肥料。しかし近代以降、人が密集して都市に住むようになると伝染病が流行。ウンコの不衛生な側面が意識されウンコは汚物として急速に遠ざけられていきました。食べることや生きることが動脈とするなら排泄や死は静脈のようなもの。都市化や近代化によって人の死と同様に陰が隠されていく過程に著者は果たしてそれでよいのかと疑問を投げかけます。書名はゴーギャンへのオマージュ。2020/12/13

yutaro13

47
秀逸なタイトルに惹かれて読む。ウンコウンコと連呼されているけれどもクソ真面目な読み物。ボーヴォワールの言葉をもじって「ウンコは汚物に生まれるのではない。汚物になるのだ」と著者が述べるように、歴史的に見ればウンコは農業に欠かせない価値ある資源であった。それが明治以降の都市化の時代=大量排泄時代には徐々に価値を失い「汚物」とみなされ嫌悪の対象となるに至る。生きるために食が必須なのと同様、排泄もまた必須。水洗トイレとウォシュレットが当たり前となった時代に、ウンコをめぐる価値転換について考えてみるのもまた一興。2020/12/31

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