ちくま新書
年金は本当にもらえるのか?

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  • サイズ 新書判/ページ数 253p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480065612
  • NDC分類 364.6
  • Cコード C0236

内容説明

とにかく難しいイメージがある年金。わかりにくいだけではなく、未納、未加入、給付カットと将来の不安は尽きることがない。それでも、厚生労働省は、難解な言葉を用いて年金の実態から国民の目を背けさせ、不適当な数値を使って試算を行い、「年金は破綻しない」と強弁する。では、彼らが教えてくれない「本当の年金」は安心できるものだろうか。一問一答で、年金に関する誤解を解く、誰でもどこからでも読める入門書。付録表で「あなたのもらえる本当の年金額」がわかる。

目次

初級編―まずは基本から(とかく複雑で難しいという印象がある年金制度ですが、私のようなまったくの「シロウト」でも理解できるでしょうか?;なぜ、年金制度はバラバラで複雑な仕組みなのでしょうか?;そもそも、年金制度とは、どのように運営されているのでしょうか? ほか)
中級編―よくある誤解を正します(子どもが増えれば、年金財政の問題は解決しますか?;パートやアルバイトの人を年金に加入させると、年金財政はよくなるのでしょうか?;厚生労働省は「将来世代でも年金は2・3倍の得」といっていますが、本当ですか? ほか)
上級編―年金は変えられます(現在の年金制度は自動安定化装置があるので、今後、年金改革は本当に不要なのでしょうか?;赤字化している年金財政を建て直すための改革は、いつ行われるのでしょうか?;民主党の年金改革で、年金制度は安心できる制度になるのでしょうか? ほか)

著者等紹介

鈴木亘[スズキワタル]
1970年生まれ。上智大学経済学部卒業後、日本銀行入行。98年に退職後、大阪大学大学院博士前期課程修了、後期課程単位取得退学(2001年、経済学博士号取得)。大阪大学社会経済研究所助手、(社)日本経済センター研究員、東京学芸大学准教授などを経て、学習院大学経済学部経済学科教授。専門は社会保障論、医療経済学、福祉経済学。著書に『だまされないための年金・医療・介護入門』(東洋経済新報社、2009年、第9回日経BP・BizTech図書賞)、共著に『生活保護の経済分析』(東京大学出版会、2008年、第51回日経・経済図書文化賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

109
鈴木先生はほんとに年金についてわかりやすい説明をされています。官僚やその息のかかった人あるいは社会保険労務士などの説明などより非常にためになります。最初からケンカを売っている感じがします。初級、中級、上級と徐々にレベルが高くなっていきます。本音を言っているようで気持ちがいいです。それに比べると、今の政府首脳は人気取りばかりで、国の赤字をどうするのかも論議しないで消費税の引き上げも後回しにするよう感じです。2016/04/27

まめタンク

11
年金という難解なシステムを分かりやすく解説した年金の書籍の中では名著。年金の仕組みを知りたい初心者の方にお勧め。Q&A方式で初歩的な質問から難解な質問まで全18個の質問が書かれている。年金は貰えるの?年金は破綻はないの?初歩的な平易な言葉で書かれている。僕自身、年金を払うべきか払わないべきか悩んでいた。この本に書かれている1960年以降、生まれの人は年金で損をするという一文は衝撃的だった。ある意味で年金の羅針盤となる本書。年金で悩みがある方にはお勧めです。2011/10/09

仲本テンカ

9
年金。なにそれ喰えるの? ちがった、喰っていけるの? 本書は、そんな疑問を、こんな(どんな?)私でもわかるように解説してくれる一冊です。もしかしたら、この本を日本中に配る。そのほうが、年金を説明するためにかかる税金よりも安あがりかもしれません。2012/08/04

いもムシ

4
タイトル通りの疑問を持っていたことから手に取ったが、ため息しかでない。1965年生まれ以降の世代は、支払った保険料総額>受け取る年金額という損な人々、仮に少子化問題が解決しても、今後40年超、年金問題には寄与しないなど呆れるしかない。事実を隠蔽してきた厚労省に責任の一端はあるが、我々の事なかれ主義が問題を助長させてきたとも。上手い言葉に騙されず、モノ言う国民にならなければ解決の見込みは低いが、同世代を見ていてもそれは期待できそうにない。年金に少しでも不安・疑問を持つ方はすぐにでも読むことをお勧めする。2017/03/05

tamashi

3
最初から賦課方式ではなかったのですね。また今となっては民主党の年金改革案も虚しいだけですね。もっとも、今回、自分の問題意識とは内容がかけ離れていましたが、年金のマクロ問題が非常にわかりやすく論じられていて読みやすい良書でした。2015/09/01

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