ちくま新書
死刑と無期懲役

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  • サイズ 新書判/ページ数 217p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480065339
  • NDC分類 326.41
  • Cコード C0232

出版社内容情報

死刑執行にも携わった刑務官がみた真実。反省を引き出し、規律と遵法精神を身につけさせようと励む刑務官が処刑のレバーを引く瞬間。

内容説明

元刑務官がみた罪と罰の真実。“凶悪犯”の素顔、獄中生活…。

目次

第1部 死刑(死刑はこうして執行される;死刑囚の生活;死刑執行というメッセージ)
第2部 無期懲役と終身刑(無期懲役囚を取り巻く状況;無期懲役囚の処遇;終身刑導入の問題)
第3部 冤罪(冤罪で服役する受刑者;地獄に落とされた冤罪死刑囚の苦悩;冤罪はなぜ起こるか;冤罪をなくす努力)
第4部 人間は変われる(死刑台からのメッセージ;矯正教育)

著者等紹介

坂本敏夫[サカモトトシオ]
1947年生まれ。法政大学法学部中退。67年に大阪刑務所刑務官に採用される。以後、神戸刑務所・大阪刑務所係長、法務本省事務官、東京矯正管区専門官、長野刑務所・東京拘置所・甲府刑務所・黒羽刑務所で課長を歴任。94年広島拘置所総務部長を最後に退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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mana

33
元刑務官がありのままに書く、死刑囚との関わりなど。死刑賛成・存置派の私ですが、揺り動かされる部分があった。実際に関わっていないと分からない心情の変化。死刑が迫りくる恐怖も分かるし、死刑台での凄まじいエピソードから、刑務官たちの負担が大きいのも分かる。だが、被害者は何の前触れもなく手にかけられたような事件が多い。終身刑よりは死刑が妥当だと感じてしまう。ただ、更生についてはもう少し進んだ手法があればなと思う。2023/02/18

James Hayashi

28
元刑務官が書いたエッセイ的なもので、表題そのものを述べられている訳でなく、著者の思う心情・信念を書き表しているよう。 疑問を呈するが解答を書いていない。ゆえに分かりづらくなっている。 テレビカメラ→監視カメラのことであろう。なぜ13階段でないのか。死刑執行は刑務所でなく拘置所なのか?私も同感だったので口を挟んだ(p 117)?支離滅裂。あとがきの最後の表も何を表しているものか読み取り難い。2020/09/08

ココロココ

21
人は変われる。 死刑制度はなくすべきとは思わないが、更生させる努力は必要なのでは。 それは、社会にも死刑囚にも。 永山則夫の本を積んでいるので、読んでみようと思う。2017/09/03

あんころ

8
実際に死刑に立ち会った人の言葉だからこそ、重い。死刑囚とのやり取りや執行の様子は非常に生々しい。実際現場にいた方がいう「人は変われる」という言葉はひじょうに考えさせられた。私は存置派ですが、『死刑囚』と一括りにするのではなく、一人一人の命や想いや背負っているものを無視して流れ作業のように死刑を行ってはならないと思いました。2016/05/25

くろほ

5
元刑務官が自分の経験を通して、刑務所・拘置所の現状や日本の刑罰への考えを綴った本。まさしく「壁の向こう側」のリアルなようすが伝わってきて心を打たれる。死刑制度の是非や裁判員制度について議論するときに“現場”の声を無視してはならないと感じた。2011/01/15

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