ちくま新書
高校生のための精神分析入門

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  • サイズ 新書判/ページ数 230p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480064530
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0211

内容説明

思春期には、自分の「生きづらさ」を、とかく自身の内面に追求してしまう傾向がある。それゆえ精神分析は、いつの時代にも、悩める若者たちに必要なツールとして迎えられてきた。フロイトや精神分析については、多くの論者がさまざまに論じてきたが、精神分析的なものの見方への興味関心は尽きることはない。臨床心理士をめざす人にも必須の一冊。

目次

第1章 ほんとうに精神分析を勉強するつもりなんですか!?
第2章 セックスと精神分析ってそもそも両立するものなんですか?
第3章 ママとセックスしたい!?―エディプス・コンプレックス(1)
第4章 男根とは「鉄人28号」のリモコンである―エディプス・コンプレックス(2)
第5章 去勢不安の正体―エディプス・コンプレックス(3)
第6章 ナルシストは男根をもたない
第7章 パパは何でも知っている(もちろん女性の性愛についても)!
第8章 ぼくがお父さんでお父さんがぼくだったら…

著者等紹介

清田友則[キヨタトモノリ]
1962年福岡県生まれ。上智大学文学部卒業。九州大学文学部およびインディアナ大学英文学部の両修士課程を経て、カリフォルニア大学サンディエゴ校比較文学科博士課程修了。文学博士(Ph.D.)。専攻は、精神分析学、比較文学。終わりなき成熟社会の中で、満たされえない欲望を抱えて生きてゆく若い人たちに、思想の力は退屈な日常や物欲とどう向き合えるのかを問い、ともに考え続けている。名古屋芸術大学美術学部助教授を経て、横浜国立大学教育人間科学部メディア研究講座准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

85
題名に驚いて取り寄せる。はじめのほうで、まったくの素人むけの意味であると著者。フロイト理論のエディプスコンプレックスなどを解説する。思ったよりも安易な内容ではなく、ごまかさずに厳密な説明に感心するが、入門書としてはどうかと。アダルトビデオなどの比喩に面白さを感じたのは確かだが。終わりのほうで、フロイト理論の非科学的な部分に触れていて、その正直さに驚く。自分も長年納得できていない。信じるかどうかになっているところがある。入手も難しいしそこまで強くおすすめしないが、いくつか唸る箇所があった。2018/09/05

テツ

24
思春期の頃って自分の内側にある制御出来ない何かを掴みたくて精神分析や心理学に手を出しがちだけれど、これはタイトル通り(多少難しいかもしれないが)高校生が初めてフロイト的なものに触れるのに良いかもしれない。著者がフロイト本人へ傾倒しているということをご自身も認めて自覚しているあたり、変なバイアスがかかる確率もそう高くはないのではないかと。人は他人のことどころか自分の中身のことすらろくに解らない。そうした薄い薄い絶望に気づく瞬間って大人になる前に必要な経験な気がする。2018/09/09

柳田

16
なんか異様に面白かった。①著者が精神分析がインチキだという批判を受け入れている点、②あくまでも科学(=学問?)であることに留まろうとしている点、③趣味がフロイト論文の写経とか言っていて人物研究のどうしようもなさを認めている点、に好感が持てた。まあ高校生ないし知識ゼロの人には難しいと思うがこういう入門書が存在する必然性は十分あると思う、まあほかの入門書をさほどみたわけではないけれど… 入門書というのは内容自体には研究的に新しいものはないわけだが、ほかの入門書と比較して自分の本の特徴を明確にするべきだと思う。2018/07/07

ハミング♪♪@LIVE ON LIVE

5
授業のレポートの参考になるかと、そして個人的により興味と理解を深められるかと思って読んでみたが・・・読めば読むほどわからない・・・!大学生ですけど?!サラッと読めたのだが、内容をきちんと理解できているかといえば、「NO」である。まだまだ勉強が足りんのは認めるが、タイトルと中身のギャップは否めないので、侮ることなかれ。そして、個人的には、筆者の記述の仕方が、わりとぶっ飛んでいる感じがするので、そして内容の説明(定義)がきちんとされていないような気がするので、わかりにくかった。正直、何について述べているのか?2011/07/25

あなた

3
電車のなかで、すっぱだかのひとがただつったっていたばあい、わたしたちは「あっ!」とおもう。なにかのイメージとかことばで理屈をつけるいぜんに。この「あっ!」が現実界だという。ことばやイメージのバランスがとれず現実にならないもの。この「あっ!」が現実になじんでしまうと現実が狂気になってしまうので、まずいことになる。精神分析や文学って、この、「あっ!」の調整、なのかなと思った。この世界で、愛し愛され愛されないなかで、「あっ!」はひんぱつするけれど、この「あっ!」とどう折り合いをつけて生きていくかということ。2021/12/05

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