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ちくま新書
部長の経営学

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  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480064219
  • NDC分類 336.3
  • Cコード C0234

内容説明

ここ数年、会社をとりまく情況が揺らいでいる。企業買収、無理な増配要求、安定株主工作を批判する投資家。会社経営が、投資家の短期的な論理に振りまわされ、長期的な成長の青写真を描くのが難しくなった。こうした変化のなかで、繁栄の果実を手にするために、会社は何をなすべきなのか。その鍵を握るのは、部長・課長だ。「ウチの会社」に深く関わるミドル層は、会社に活力をもたらし、変革を導くパワーを秘めている。混迷の時代における企業の成長戦略を明確に記した、すべてのビジネスパーソン必読の経営論。

目次

第1章 世の中にとっての企業の役割とは(株主の存在にたいするミドルの認識;企業の存在意義 ほか)
第2章 日本企業を取りまく現実(株式市場の現在―資金「調達」の場から「提供」の場へ;株式市場へのキャッシュ・アウト ほか)
第3章 優良企業に見る統治の姿(長期的なコミットメントをもつプレイヤー―中長期の企業経営を担保;株式所有構造に見る「同族」の存在感 ほか)
第4章 「ミドルの声」を統治に活かせるか(「ミドルの声」への注目;「株主重視」の統治形態を問う ほか)
第5章 「ミドルの声」を統治に活かすために(経営の自由度を高める持ち合い;株式の長期保有を促す工夫 ほか)

著者等紹介

吉村典久[ヨシムラノリヒサ]
1968年生まれ。学習院大学経済学部卒。神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了。03年から04年Cass Business School,City University London客員研究員。博士(経営学)。現在、和歌山大学経済学部教授。専攻は経営戦略論、企業統治論。著作に「発言メカニズムをつうじた経営者への牽制―日本の伝統社会からみた可能性と多様な実験のすすめ」(若手研究者向け経営倫理に関する懸賞論文・奨励賞受賞、日本経営倫理学会主催)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

貧家ピー

4
同族経営の長所とも言える長期的コミットメント下で、部長・課長の働きぶりが、会社の将来を左右すると説く。 投資家の短期的な理論に振り回されがちといった、ある程度の規模の会社が前提の本か。2018/01/07

きいち

2
企業の価値をプラスにし続けるために、長くその企業のステークホルダーであり続けるミドルの役割をより大きなモノとしよう、というのが主旨。企業の主権を握るのは決して株主だけではない。自分の会社は非上場だが、創業者が全く別の会社に持ち株を売却してしまい企業文化・価値の継続が危ぶまれた時、部長クラスのミドルたちが「裏」で連合を組んで経営者や新株主と交渉して風土を守り成長を続けることができた、という歴史があるので、私には納得感があった。ただ一方で、それは緊急時のもの。経営者はもちろん、顧客や組合など、他のステークホル2011/11/09

naomako

1
ミドルの奮起に期待するということからかもしれないが、経営者なくして経営はなく、この本に例示してある事例は拮抗力としての位置づけでしかない。同族企業が企業不祥事の温床であるという通説に対し、アンチテーゼを提示しているということも意図はわかるものの標題とはそぐわない。私自身ミドルであるが、それが旗振り役になる会社って、経営不在としか思えない。論旨はあまり納得いくものではありませんでした。2011/02/14

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