内容説明
ブログやミクシィで、ある人物への非難が燃え上がり、収拾不能になることがある。こうした現象を「炎上」と言う。時に何千もの批判が押し寄せ、個人のプライバシーすら容赦なく暴かれる。有名無名を問わず「炎上」の餌食となるケースが頻発する今、そのメカニズムを明らかにし、そうした集団行動(サイバーカスケード)にはポジティブな側面もあることを指摘する。ウェブという「怪物」の可能性を見据えた、現代の「教養」書。
目次
1章 ウェブ炎上とは何か(日常化したインターネット;注目を集める「web2.0」 ほか)
2章 サイバーカスケードを分析する(デイリー・ミーとエコーチェンバー;エコーチェンバーがもたらす分極化 ほか)
3章 ウェブ社会の新たな問題(イラク人質事件へのバッシング;「自作自演説」というハイパーリアリティ ほか)
4章 ウェブ社会はどこへ行く?(サイバーカスケードの功罪;ネットがもたらす過剰性 ほか)
著者等紹介
荻上チキ[オギウエチキ]
1981年生まれ。東京大学大学院情報学環・学際情報学府修士課程修了。メディア論、テクスト論を武器に、さまざまなメディア、作品、コミュニケーションを分析するテクスト批評家。ブロガー。人文社会科学系のニュースやウェブサイトを幅広く紹介するサイト「トラカレ!」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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