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ちくま新書
職場はなぜ壊れるのか―産業医が見た人間関係の病理

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480063465
  • NDC分類 498.8
  • Cコード C0236

内容説明

いま職場では、働きながら心の病を発症する人が増えている。かれらは日常生活に支障が出るほど、心に深い傷を負っている。睡眠障害を生じ、自律神経系が乱れ、うつになり、思考が混乱し集中できない。重いノルマ、評価の理不尽さ、周囲の無理解など、成果主義システムが生み出した実態を検証し、職場の人間関係に軋轢をもたらす原因を探る。

目次

1の章 成果主義・能力主義の原風景
2の章 旧来からある職場の人間関係
3の章 現代にみられる人間関係
4の章 派遣という労働体系のなかで
5の章 成果主義を検証する
6の章 職場の求心力を守れ

著者等紹介

荒井千暁[アライチアキ]
1955年静岡県生まれ。新潟大学医学部卒業。東京大学医学系大学院修了。医学博士。東京大学医学部附属病院物療内科を経て、現在、日清紡(株)健康管理部長、同社統括産業医。専門は呼吸器病学、アレルギー学。現在は自殺問題弁護士医師等研究会、メンタルヘルスケア・ジャパン実行委員会などを通じての就労と健康を考える労働衛生・産業医学分野に重点を置いている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hiroki Nishizumi

4
産業医が書いた本だけあって、読んでいて辛くなるような事例が沢山出てくる。そして描写が巧みな分、じゃぁどうするの、という思いがどんどん募ってくる。ただその点はあくまで医師の立場である以上、解決策を提示する立場にないとの記述が出てくるので、少々がっかりする。ただ他の文中に「労働はデジタル化で評価出来ない」「全員参加型の徹底討論を」「人には緩急自在が必要だ」「仕事はアート、スキルに非ず」という表現などがあるので、それをヒントに考えて行きたい。2013/03/21

アルゴン

2
★★★☆  成果主義が悪いというよりは、成果主義を導入しようとする側に労務費をおさえようという意図があったり、ただ何も考えずに派閥ができやすそうな形で成果主義を導入したりというのが要因かと思います。結局作業環境管理を怠るその会社の問題に帰結されるような気がするなあ。2014/05/06

ゴルタメ@ゴルフ大好き

1
労働衛生は、作業環境管理、作業管理、健康管理。人間はアナログ体の象徴。2017/11/26

Naota_t

1
中でも本書で印象的だったのが、人事考課制度についてだ。例えば、成果主義について、これは字のごとく当人の成果に基づいて成績を評価するものだ。これが元々部署や役割分担によって売上が上げやすいところと、上げにくいところが決まっている場合がある。また、そういった弊害を除くために、自分で目標を設定し、その目標に対してどこまでクリアできたかを評価する制度もあるが、その制度の場合は、社員が到達できやすい目標を設定し、職場のモラールが低下、会社全体で業績が低下してしまう、というケースもあるというのは興味深かった。2015/12/12

ポンポコ

1
企業で保健師やってた母の書棚にあった本。付箋がたくさんついていて、本文に線がいっぱい引いてあったので読んでみた。基本的には成果主義による職場の歪みの検証。事例は厳しいものばかりだけど、うちの職場を省みればいずこも同じなんだと…では、どんな処方箋が必要か。職場のコミュニケーションや、上司のバランス感覚、仕事をスキルで終わらせない…当たり前なんだけど、それが壊れているから、職場が壊れるんだね。2015/08/29

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