内容説明
評論文が読めるようになるための近道は、独特で難解な用語を根本から理解すること。本書は、最新の入試傾向を踏まえて、読解上欠かせない100語を厳選して収録。それぞれ見開きで、定義およびその語が持っている思想的背景や、押さえておきたい文脈などを複数提示する。これらの用語を、ただ辞書どおりの意味ではなく、もっと深い背景も含めて把握できれば、評論文中での文脈をある程度推測する力がつくのではないか。文章を読む〈視点〉が養える、「急がば回れ」の一冊。
目次
アイデンティティ
アイロニー
アウラ
アナロジー(類推)
アプリオリ/アポステリオリ
アレゴリー
異端
一元論と二元論
イデオロギー
イメージ〔ほか〕
著者等紹介
中山元[ナカヤマゲン]
1949年生まれ。東京大学教養学部教養学科中退。哲学者、翻訳家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
i-miya
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2013.06.25(初読)中山元著。 2013.06.25 (カバー) 評論文のうちにあるものの考え方の基本、理解。 文章の書き手が前提にしている西洋思想の伝統を遡り、語意を考える。 多くの文章は、哲学による文脈理解の仕方で意図がはっきりする。 最新入試傾向見る。 (中山元) 1949生まれ、東京大学教養学部教養学科中退。 哲学者、翻訳家。 (目次=アイウエオ順) +アイデンティティ。 +アイロニー。 +アウラ。 +アナロジー(類推)。 2013/06/25
i-miya
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2013.07.10(つづき)中山元著。 2013.07.09 <考えられないもの> アナロジーは普通の手段では考えられないものを考える手段として使われてきた。 『聖書』でそういう文章があるとする。 我々にはそれを理解できるものに類推して解釈する長い伝統がある。 ただ文字通りに読むのではない。 他のものに当てはめて読まなければならないのだ。 理解できないという事実に注目するためにも、アナロジーは使われる。 2013/07/10
i-miya
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2013.06.28(つづき)中山元著。 2013.06.25 独特で難解な用語を根本から理解する-評論文を読む近道。 ◎はじめに。 西洋思想の伝統にさかのぼり、語意を考える。 評論文の背景にあるものを見る。 ポイント、切り口、展開。 (1)ポイント=導入部。最初の手がかり。 (2)切り口=どのような文脈で使われる可能性があるのか、西洋哲学の歴史=プラトン哲学の脚注のようなものだ。 八人の哲学者。 (本文) ◎アイデンティティ。2013/06/28
i-miya
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2013.07.07(つづき)中山元著。 2013.07.07 自分自身にとっての、その、このアウラは、時が終わっても、消えないことがある。 法隆寺で写真を撮る、よこに大事な人がいる。 (展開) ところで奇妙なことが発生する。 もはや稀少となったこのCpuの写真までが不思議なアウラ。 アウラのメカニズムには、まだ大きな謎が含まれる。 第4章、アナロジー。 (ポイント) アナロジーは、異なる事物の間に類似する関係を探ること。 2:4=7:xとした場合、答えはすぐに14とわかる。 2013/07/07
i-miya
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2013.06.30(つづき)中山元著。 2013.06.29 ◎アイロニー。 ぼくたちいつも自分の思うとおりのことをいうとは限らない。 反対のことを言ったほうが伝わることがある。 これがアイロニー。 ☆産婆術。 知ってるくせにしらんぷりをするソクラテス。 アイロニーの営み、死刑の遠因。 知ってることだと思ってるいることは、実は知らなかったことだと気付かせる。 自分のことは、真理を産み出す産婆のようなものだとソクラテスは考えていた。 2013/06/30