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ちくま新書
マンガを解剖する

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  • サイズ 新書判/ページ数 252p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480062062
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0200

内容説明

マンガの「吹き出し」とは何だろう。マンガと絵画のちがいは?マンガに「コマ割り」があるのはなぜか。改めて考えると、マンガというメディアはすごく面白い。マンガの絵と文字の関係は日本語の漢字とかな(ルビ)の関係に似ている、マンガは脳と一体化したメディアである(だからマンガを読むと脳が鍛えられる!)、マンガの原型はルネサンス絵画にある―等々、美学と科学を貫く斬新な視点と鮮やかな手さばきで、特異なメディアであるマンガの本質を解明する。

目次

1 言語論(吹き出し―『誕生日』(マルク・シャガール)
擬音語―『童夢』(大友克洋) ほか)
2 絵画論(コマ割り―『風と木の詩』(竹宮恵子)
スクリーン・トーン―『Hopeless』(ロイ・リキテンシュタイン) ほか)
3 身体論(子供―『名探偵コナン』(青山剛昌)
大人―『ドラえもん』(藤子・F・不二雄) ほか)
4 科学論(進化―『新世紀エヴァンゲリオン』(庵野秀明)
ネオテニー『AKIRA』(大友克洋) ほか)

著者等紹介

布施英利[フセヒデト]
美術評論家。1960年群馬県生まれ。1989年、東京芸術大学大学院美術研究科博士課程修了(芸術学)。東京大学医学部養老孟司研究室助手(解剖学)を経て、2003年4月より、東京芸術大学美術学部助教授(美術解剖学)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サイバーパンツ

13
印象批評的な随想という感じなので、文章は流麗だけど、強引な論の持って行き方で、こじつけに近いものも多い。ただ、文字と絵の関係、コマ割りやトーン、アニメーションとの比較など、マンガの言語表現や絵を美学の観点から解剖していく前半部は、無意識のうちに習得していたマンガの読みの構造を気づかせてくれるかのようで納得させられるところが多かった。ナウシカとモネ、あたしンちのお母さんとラファエロの聖母の比較など、独特の切り口で分析していくのも新鮮で面白い。後半の科学論の方はいまいちピンと来ず微妙だったが。2018/06/01

ニョンブーチョッパー

2
2013/04/18

1
マンガの構造は、日本語の構造と同じという指摘が印象的。表意文字である漢字は「視覚的な」「見る」文字で、マンガの絵に対応し、対して表音文字であるかなは「聴覚的な」「聞く」文字で、マンガのセリフに対応するんだという。漢字とかなという日本語の構造が、絵とセリフというマンガの構造に影響を与えているという仮説が正しいとしたら、言語の力、恐るべし、と感心する。だが一方、言語というものに懐疑的な自分は、言語にものごとを規定する力がそんなにあるのか、と疑いの目でこの仮説を見てしまうんだが、実際のところはどうなんだろう。2023/01/19

こちみしま

0
 話の展開、まとめ方が強引な印象があった。ラファエロ聖母像とあたしンちのかあさんを比較して母親の理想像として共通項を出したところなど笑ってしまった。ただ、そういう見方は新鮮であったので面白いと思う。こじつけ学の教授になってほしい。  表現が分かりにくかったところがあった。227ページ6行目から最後まで、魂の正体を「脳の機能」のことだろうと仮定して「脳を超える存在は魂ではない」と言うところ。言い換える必要があったのだろうか? 印象のためにちょっと面倒くさいことをしたように感じる2016/11/12

フィ

0
マンガの描写や内容について絵画的な見方などをもとに分析している。マンガは漫然と読んできたので、今後は効果などを含めて見ながら読んで行きたい。2013/05/19

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