内容説明
「三人寄れば派閥が出来る」といわれ、派閥はどこにでも見られる。派閥は日本に特有の現象ではないし、政治には派閥がつきものである。けれども派閥が政治用語としてだけでなく、日本社会を説明する言葉として広く流通するようになった背景には、やはり自民党の派閥抗争があった。派閥の日本的な特徴とは何か。それは日本人および日本社会のどのような特質を反映しているのか。私たちの中に理解と共感、そしていくらかの嫌悪といった複雑な感情をよびおこす派閥現象を、広角的に、また多面的に考察する。
目次
序章 語る
第1章 争う
第2章 決める
第3章 集める
第4章 分ける
第5章 継ぐ
著者等紹介
永森誠一[ナガモリセイイチ]
1949年生まれ。東京大学法学部、同大学院を経て、79年より国学院大学で教鞭を執る。現在、法学部教授。専攻は政治学。「政治と表現」を主題に、政治家から造船政策まで、さまざまな対象を取り扱ってきた。「政治行動の形式」「政策の構成」「関係の構成」などの論文がある
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