ちくま新書<br> コーポレート・ガバナンス入門

ちくま新書
コーポレート・ガバナンス入門

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480057945
  • NDC分類 335.21
  • Cコード C0233

内容説明

つい十年ほど前まで強さを誇っていた日本企業は、なぜ急に弱くなってしまったのか。強さの秘訣とされてきたメインバンク制度や株式の相互持ち合い、株式・土地の含み利益によるリスク回避などの、どこに問題があったのだろうか。そして、終身雇用という労働形態や長期取引を重視する経営手法などはどう変化していくのか。会社制度の原理にさかのぼって危機の正体をあばき、国際比較をまじえて日本型経営の未来を構想する。

目次

第1章 株式会社の現在(株式会社とは何か;株式会社制度の長所と短所)
第2章 株式会社制度の国際比較(会社のトップマネージメントの制度的な仕組み;株主の議決権;会社経営の監視機能;会社買収のルールと実際;会社の株主構成と証券取引ルール;会社運営の実際;会社制度の国際比較のまとめ)
第3章 会社の財産はだれのものか(会社の資本と会計原則;企業の破綻と倒産処理)
第4章 金融不安で日本型株式会社はどう変わるか(金融機関の脆弱化と金融不安;銀行部門の過大な株式保有と脆弱性;金融システムの再構築;企業金融の変化と日本的企業経営への影響)

著者等紹介

深尾光洋[フカオミツヒロ]
1951年生まれ。1974年、京都大学工学部を卒業し、日本銀行に入る。1981年、ミシガン大学で博士号を取得したあと、経済企画庁、OECDに出向。慶応大学商学部教授、日本経済研究センター主任研究員。これまで、金融の国際化がマクロ経済や企業行動などに与える影響を主に分析してきたが、近年は、金融制度の経済分析などにも関心を広げつつある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シュラフ

17
1999年発刊。その後にいろいろとあったことを考えてみると少し古い本である。今でも通用するコアの部分を読みひろっていきたい。そもそもコーポレートガバナンスとは、経済のグローバル化が進んで国と国とのボーダーが低くなったことで、会社のルールを共通化しようとすることだという。昨今、ガバナンスコードやスチュアードシップ・コードなるものが出回る背景というのがそうなのかと納得。当時の日本型経営システムの特徴として、株式持ち合いとメインバンク制を挙げているのだが、発刊から十数年がたちいよいよ現実化が迫っている。2015/09/18

グッドバイ

3
制度関係は細かくて頭に入らない部分もあったが、株式会社全般の制度理解は出来た。債権者と株主の利害のトレードオフをどのようにバランスを取っていくのかが肝なんだと思う。2016/01/19

おっしょう

0
★★★☆☆(3.5)2008/12/08

なーちゃま

0
日本型雇用と言われているのが、「三種の神器」といわれている①終身雇用制度、②年功序列、③企業内労働組合。だが、
この本で挙げられている日本型企業の特徴はちがう!
①終身雇用制度、②メインバンク制(企業が一つないし少数の銀行と、株式の持ち合いや借入などの長期的な取引関係を結び、経営が困難になった場合に支援を受けようとする)、③企業系列(企業間取引においても、外部の企業と長期的な取引関係を結んで企業グループを形成する)(p.10~11)
メインバンク制によって四季報に銀行がいることの理由が分かった2021/07/05

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