ちくま文庫<br> 失われた時を求めて〈5 第3篇〉ゲルマントのほう 2

  • ポイントキャンペーン

ちくま文庫
失われた時を求めて〈5 第3篇〉ゲルマントのほう 2

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 545p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480027252
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

75
いきなり祖母の死から始まります。大半はゲルマント家を中心とした社交界が描かれるので、その世界の奥深さを感じました。淡々と続く同じような場面は華やかでありながら読むのには若干難儀した感があります。今後スワンの最期を予測させるような終わり方なので、続きが気になりますね。2018/05/07

Ryuko

23
不可解なシャルリュス氏の態度。何なのだろう?これからの展開にワクワクする。憧れのゲルマントの晩餐会。幻滅する"私"。「ほんとにこんな晩餐会をやるだけのために、これらの人たちは、みんな衣装を凝らし、自分たちのきわめて閉鎖的なサロンのなかに、頑としてブルジョワの女たちを入れないでいたのか?こんな程度の晩餐会のために?」ってどれだけ憧れていたのか?やっぱり「私」は妄想力たくましい。長い物語ですが、ようやく折り返しました。書影でてない。大好きなクリムトの接吻なんだけど。2016/02/04

かふ

22
『失われた時を求めて』高遠弘美 訳(光文社古典新訳文庫)では6巻目でヴィルパリジ夫人のサロンに招かれた(ここまでは読んでいた)後に、祖母が病気になり亡くなってしまう。サロンでのどうでもいいスノッブな雰囲気とは対称的な近親者の死。そして、いきなり祖母の死でした。けっこうドタバタ劇風。ゲルマント公爵の場違いの訪問とか思いやりのなさ。ゲルマント公爵の自己中心的な貴族性を露わにしてます。そういえば祖母は誰に対しても思いやりがある人と描かれています。とくに病弱の語り手には。2022/04/04

17
敬愛する祖母の死とアルベルチーヌとの再会。そして、念願だったゲルマント公爵家への招待とシャルリュス邸での奇妙な会見が描かれる。日常に隠れている死の恐怖を認識する描写や、祖母が淡々と弱っていく様は読んでいて辛かった。周囲は何も変わらないのに、自分は着々と死に近づいていく。人生は残酷だ。しかし、シャルリュス氏の狂気を漂わせたキャラクターは相変わらず素晴らしい。次巻からの活躍が楽しみ。 2014/12/24

Bartleby

11
「死」の巻。「私」にとって大切な祖母が危篤状態になる。祖母を見舞いにきたゲルマント公爵の軽薄さと人間としての醜さが生々しくてよかった。「私」はゲルマントの屋敷の一隅に引っ越し、公爵夫人にストーカーまがいのことをしつつ、いよいよ本格的に社交界入りしていく。長大な晩餐会の描写。そしてもうひとつの死の予兆は、スワン氏のそれ。ゲルマント公爵夫妻が病におかされたスワン氏と別れる場面はちょっと忘れられないほどの凄みがあった。2022/09/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18351
  • ご注意事項